地元の子どもたちに、「昔語り」のボランティア活動をしている 齋藤 房雄さん 上依知在住 91歳
「物を大事にね」
○…社会科の授業の一環で厚木市立北小や上依知小から訪れる子どもに昔の生活を語り継いでいる。広さ50平方メートルの”資料館”を自宅の離れに作った。寄贈してくれた人も多く、昭和初期の農具や生活用具など1000点余りが並ぶ。1995年、北小で初めて「昔語り」をした。「びっくりしていたね。医者もお金もなかった。農家だから収入も少なく、神様や仏様に手を合わせてみんなが丈夫に育ち、作物がたくさん獲れるようお願いしたんだよ」と力強くゆっくり目を見て話す。
○…農機具を1993年頃から収集し始めたのがきっかけ。「共に歩んできた昔の道具を多くの人に見てもらいたかった。大変な時代を乗り越えてきたおじいちゃん、おばあちゃんたちの知恵がたっぷりと詰まっていますよ」。また、収蔵資料をもとに「むかしの暮らし」を小冊子にまとめ、紙芝居も作った。絵も文字も全部手書き。「カラープリントが当たり前の時代にね。今は考えられないけれど。とにかく物を大事にすることを伝えたい」。子どもたちからもらった寄せ書きと似顔絵が元気の源だ。
○…相模原当麻生まれ。1951年に上依知に移り住む。農業の傍ら、自動車部品メーカー長尾製作所に勤務した。現役の書道の先生でもある。自宅の教室は、週末になると子どもから大人まで40人が半紙に向かう。「習字を教えるのが楽しい。文字を直しているときが一番かな」といたずらっぽく話す。「とことんやる性格。好きなことを楽しんで夢中になる。絵も筆も何でも。欲深いんでしょうな」と笑う。どうやらそれが長寿の秘訣らしい。
○…現在、資料館は一般公開していないが、「家にいるときには見てもらえるように説明するよ」と意欲は衰え知らず。2006年、上依知協議委員会だったときにもらった宝物の掛時計は一度も止まったことがないという。88歳の妻とこれからも時を刻み先人の想いを伝え続ける。
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4月19日