厚木市が3月末の制定をめざす「生物多様性あつぎ戦略」。生物多様性とは、生き物たちの豊かな個性とのつながりのことをいう。
この戦略は、大山から相模川まで自然から受ける恵みを次世代の子どもたちに残していくことが目的。
厚木市では、ゴルフ場などの開発や都市化、外来種による生態系のかく乱などによって、山地、里山、河川などに生息する生き物の多様性が失われつつある。また、地球温暖化によって生物多様性も危機的な状況になっていることも背景にある。
これまで、2010年から年3〜4回、厚木市生物多様性地域戦略検討委員会が行われ、大学の教授や活動団体の代表者など有識者13人が議論を重ね、制定の準備をしてきた。
3月18日まで実施しているパブリックコメントの意見を反映させ、市HPの公開を持って制定となる。制定後は、冊子を制作し、閲覧できるようにしていくという。
戦略の基本目標は「未来へつなげよう自然のめぐみと暮らすまちあつぎ」と設定。人と生き物、自然が共生するまちづくりの推進、収集・蓄積した情報をデータベース化して重要な種の保全等に活用することを盛り込んだ。また、この取り組みに向け積極的に行動する人材を育むことが目標に上げられている。
県下では2011年4月に同様の戦略を横浜市が策定し、川崎市と茅ヶ崎市が2012年度の策定を予定している。
貴重な資料揃う
制定に向け、自然の裏で起こっている生物多様性の問題を市民に知ってもらおうと市郷土資料館で「収蔵資料展・未来へつなごう、あつぎの生物多様性」が開かれている。
資料展は、市民や研究者の協力で収集した市内に生息している動植物や昆虫などの標本と写真およそ200点がデータとともに展示されている。また、生物多様性を守る市民グループ「厚木植物会」や「荻野自然観察会」などの取り組みがパネルで紹介され、地域の活動の成果が発表されている。
同館によると、市内ではおよそ4700種の動物、1600種の植物が確認されているという。同館学芸員の槐真史さんは「人間が健康に生きるためには、動植物(在来生物)とのかかわり合いが大切」と話す。
親子で訪れた海老名市在住の野坂公高さん(42)は、「自然に生息する動物や昆虫を実際に目にする機会が少なくなった。写真や図鑑では得られない実物大の標本があり、子どもにも良い勉強になった」と話した。
展示会は4月9日(火)まで。期間中は、午前9時から午後5時(入館は同4時30分)まで。入場無料。期間中の休館日はなし。
問合せは、同館【電話】046・225・2515へ。
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