横内謙介の劇場シアター談義 ―23―
廃墟をアートに!
かつて厚木の知人が歎いていた。息子が街の壁に落書きする得体の知れぬゲージツ家になってしまったと。面白がって、当時取り掛かってた市民劇の小道具のウチワのデザインを発注した。相模川の流麗な動きを、自由な感覚で表現した良い絵を描いてくれた。その後、すっかり忘れていたのだが、先日、伊勢丹メンズを物色していて驚いた。私が年甲斐もなく、お洋服好きなのは知る人は知っておろう。その時も、自分じゃ絶対着ないというか、着られないハイファッションコーナーをブラブラ見回ってた。
MIHARAYASUHIROという新進デザイナーが、その落書き男をいたく気に入って、自作の服に落書きをさせているのだ。ちゃんと値札が付いて、しかも芸術品扱いの最高級品になっている。謎の落書き男が、パリコレデザイナーとコラボする世界的アーティストになっていた。
良い人がいるじゃないか。廃墟となってるパルコの壁一面に作品を描いて貰ったらどうだ。我々には汚いだけの廃墟の壁も、彼にとっては、きっと絶好のキャンバスだろう。そもそも街の落書き男なのだから血が騒ぐはずだ。見物人も来るだろう。廃墟をアートに変えるんだ。
その名はJUN INOUE。担当者さん、早く依頼に行って。
劇作家・横内謙介
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4月19日