豪州の夢舞台へ出発 工科大生がソーラーカー世界大会出場
神奈川工科大学の学生有志らによるソーラーカーチーム「KAITWSCプロジェクト」。10月6日から行われる世界最大級のレース「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」出場に向け、最後の準備段階に入った。
同大会はオーストラリア北部のダーウィンから南部のアデレードまでの約3000キロを、太陽光の力だけで縦断するもの。赤土の大地を1週間かけて駆け抜ける過酷なレースだ。同チームは3輪タイヤなどが条件の「アドベンチャークラス」に出場する。
プロジェクトのメンバーは学生8人を含む12人。今年創立50周年を迎えた同大学の記念事業にも採択されている。チームマネージャーの眞庭寛典さん(修士2年)は別チームで前回大会に出場経験がある。4人いるドライバーの一人として運転を担当する予定だ。
ソーラーカーに憧れて同大学に入った眞庭さん。「まずはチームを安全に引っ張り、その上で3000キロを完走したい」と意気込む。
これまで国内レースに出場してきた同チームだが、海外の大会出場は初めて。車両の海洋運送や部品等での協賛企業探しなど、学生だけで交渉を続けてきた。
昨年3月から製作を続けてきた車両「KAITスピリッツ」は、オーストラリアの環境に対応するために改造。太陽電池やバッテリーも新たに作り直した。
バッテリー改造に尽力したのが3年生の山下瞳子さん。わずかなミスが運転不能につながる恐れのある溶接作業を一人でこなした。「自分にとって世界大会はおそらく最初で最後の挑戦。いい経験にしたいです」と話す。
すでに先発隊はオーストラリアに到着。コースの下見などを行い、車検などの最終調整を済ませたのち、いよいよ10月6日、ソーラーカーに魅せられた学生たちの想いが荒野を駆ける。
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4月19日