横内謙介の劇場シアター談義 ―28―
『六角精児ライヴ2014』
今でこそ有名俳優の六角精児であるが、厚木高校演劇部時代、決してエンゲキ好きではなかった。「演劇部はダサイので。もうやめます」が口癖で、部活をサボリ、黒いロングコートを着てギターケースをぶら下げ小田急相模原辺りを徘徊していた。当時の憧れは松田優作。髪もロングに、無精ヒゲさえ育てていた。
「これからはリズム&ブルースよ」と呟き、喫茶店でタバコをふかす(たまに補導)。今より痩せていたものの、猫背のメガネであることにかわりなく、サングラスに替えようが探偵っぽく語ろうがハードボイルドには程遠く、不気味な若者が不思議な夢の中にいる風情以外の何でもなかった。かつて中央林間で姿を見かけた私の母は「ミミズの旦那が黒い箱抱えて歩いてたよ」と後の世の大スターに対して無礼なことを言っていたものだ。
そんなミミズの旦那が、二十歳過ぎてようやく真実の自分に気付き、小劇場界のメガネ君として頑張った結果、今日のブレイクに繋がったわけであるが、音楽への思いが消えたワケではない。もう十年以上、時間を作ってはシモキタで音楽仲間(マジのプロたち)と演奏活動を続けている。そんな彼のライヴが新春早々、厚木市文化会館で開かれる。扉座の舞台やテレビの姿とはひと味違う、六角精児の渋い歌声、ぜひ聴きに来て下さい。(1月4日 小ホールにて3時開演 特別ゲストあり)
劇作家・横内謙介
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4月19日