厚木市と清川村が昨年12月末に「市町村の消防の広域化に関する基本指針」に基づき、神奈川県から消防広域化重点地域に指定された。県内では初、全国でも3例目。これを受け、市と村は2月8日、厚木市役所で意見交換会を開催し、運営計画の骨子案を公開した。
厚木市はこれまで、常備消防を持たない清川村で消防救急事案が発生した場合、秦野市や愛川町などとともに出動してきた。主に北消防署と、南毛利分署の救急隊が村内の対応を行っており、2012年の救急搬送は116件、火災出動件数は2件、救助件数は1件だった。
昨年10月、清川村から今後の消防力の課題解決に向けて厚木市に消防事務委託の話があがり、11月に協議会を設置。両者で検討を重ね、骨子案をまとめた。
骨子案によると、広域化の開始日は2016年4月1日。清川村煤ケ谷地内に新たに「北消防署清川分署」を設置する構想があるという。建物の延床面積は約300平方メートル、鉄筋コンクリート造1階建て、職員の配置人数は11人。消防ポンプ自動車と救急車1台ずつを配置したい考えだ。土地や庁舎は清川村が所有し、無償で厚木市に貸与される。
出動時間の短縮を期待
広域化のメリットは、清川村に隣接する地域などで、現場へ早く駆けつけられること。消防科学総合センターの調査によると、清川村に隣接する七沢地区は最大7・4分、飯山地区は最大3・7分、上荻野とまつかげ台、長谷などは最大1・1分短縮される見込みだ。清川村(煤ケ谷・宮ケ瀬・札掛)も最大16・8分短縮になるという。
財政面に関しても、国や神奈川県から支援される。また消防団の活動は、「(仮称)厚木・清川連絡調整会」を設置し、市村の連携を高める。
飯島悟消防長は「首都直下型地震など、大規模災害への対策は喫緊の課題。広域的な連携を視野に入れた対策と各部隊の積極的な活用が大切」と話した。
今後、市は意見交換会で寄せられた意見などを考慮した上で2月下旬にパブリックコメントを実施する予定。市民の意見を活かしてまとめていく。
◆厚木市に関連する消防広域化計画/2007年度に神奈川県消防広域化推進計画が策定され、県内は政令市を除く5ブロックに分けられた。厚木市は清川村、伊勢原市、秦野市、愛川町の3市1町1村による県央西部地区として示された。2009年度に「県央西部地区消防広域化検討委員会」が発足し、2012年度までに検討を重ねていた。しかし設備や費用など課題が多く、広域化は実施しないこととし、県下の動向を勘案しながら判断するという決定がなされていた。
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