アミューに幼稚園送迎拠点 待機児童対策の柱に
待機児童対策に重点を置く厚木市は、4月26日に開業する商業と公共の複合施設「アミューあつぎ」8階あつぎ市民交流プラザ内の託児室「わたぐも」を中継地点として児童を預かり、市内の幼稚園にバスで送迎を行う「幼稚園送迎ステーション」を5月に開設する。
これは、子育て教育環境日本一を目指す市が、2014年度「あつぎの元気情熱予算」の中の幼稚園送迎ステーション事業の一環として行うもの。予算額は850万円。
ステーションは、年間で240日間を予定し、156平方メートルある託児室の空き時間を利用する。幼稚園の預かり保育を月極めで利用する人が対象。本厚木駅周辺に勤務する保護者の利便性に配慮、子育て家庭への支援を図ることで、幼稚園の利用を促し、待機児童を解消することがねらい。
バスの巡回は、民間に委託する。幼稚園の開園、閉園時間に合わせ、幼稚園教諭など有資格者を配置し対応にあたる。預かり時間は、朝は午前7時15分から同8時15分、夜は午後6時30分から同7時30分まで。託児可能人数は、朝と夕で各30人。運営は児童が通園する各園から、児童1人につき1カ月5000円の利用料で賄い、保護者からの追加の負担はない。
昨年5月時点での市内18ある私立幼稚園の定員は4275人。入園児数は2824人。管轄する市子ども育成課は、「家庭の事情などで幼稚園に通わせることができない家庭の保育ニーズを満たしていけるのではないか」と話す。共働き世帯が増え、保育所に入ることができなかった市の待機児童数は、昨年10月時点で263人。同課は、児童を幼稚園に誘導することで、「市内の特色ある幼稚園を選ぶ幅が広がってくるのでは。(待機児童ゼロに)少しでも近づくことができれば」と期待を寄せている。
幼稚園児を対象とした同事業は、全国的にも珍しい試みだという。待機児童解消策として注目が集まる。
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