ダルマに目を入れる後藤氏（左）
第47回衆議院総選挙は12月14日に投開票され、小選挙区神奈川16区（厚木市・伊勢原市・愛川町・清川村・相模原市の一部）は民主党前職の後藤祐一氏（45）が１４８９票差で自民党前職の義家弘介氏（43）を破り、小選挙区の議席を奪還した。義家氏は比例区で復活当選。共産党新人の池田博英氏（52）は及ばなかった。
後藤氏は安倍政権への「怒り結集」をスローガンに戦った。選挙戦終盤には日本維新の会（当時）から前回出馬した富山泰庸氏も応援に駆け付けた。母校・厚木高校ＯＢによる支援運動も実を結び、市内では２４２１票差で後藤氏が勝利。厚木市と相模原市南区以外では義家氏にリードを許したが、厚木での優勢が当選につながった。
前回同様、自民・民主の２人による大接戦。日付の変わった午前０時28分。テレビの開票速報で小選挙区では全国最後の議席となる後藤氏の当選確実が出ると、市内中町の事務所は「やったー」と歓喜に包まれた。
拍手で出迎えた支援者を前に後藤氏は「安倍総理の独走に対案を持ってブレーキをかけ、もう少し温かい社会を作ります。地元の苦しい声を聞いて国会に届け、法案にしていく」と決意を述べた。比例復活で涙を流した前回と違い、冷静な語り口だった。
一方、党の大物が相次いで応援に入り、後藤氏より先に比例区での当選確実が伝えられていた義家氏事務所。後藤氏の小選挙区当確に支援者からはため息がもれた。義家氏は報道陣に「私の力不足。共有すべき未来のためにしてきたことを有権者に伝えきれなかった」と厳しい表情で語った。
池田氏は前回より得票数を伸ばしたが及ばず。「２年前よりも反応が良かった。若い人が頑張れと手を振ってくれた」と手応えを感じた様子だった。
投票率は現方式で最低
全国で戦後最低の投票率となった今回。市内の投票率は52・41％で、現在の選挙方式となってからは最低となった（補選を除く）。
＝中面に関連記事
支援者へ挨拶する義家氏
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