厚木市家庭保育福祉員の代表を務める 井上 ひろみさん 恩名在住 56歳
先生より”ばぁば”
○…家庭保育福祉員、通称”保育ママ”。市内では7人の認定を受けた福祉員が自宅で子どもを預かり、より家庭的な雰囲気の中で保育を行っている。代表を5年前から務め、市との交渉事や、福祉員の取りまとめに奔走する。
〇…きっかけは、東京の保育園に勤務していた時、赤ちゃんを抱っこしてはいけないと教えられたこと。1人で複数の子どもの面倒を見るためには、抱かずに置く。そこに自分の保育像とのギャップを感じた。より家庭的な保育をしたいと考えた時に浮かんだのが”保育ママ”。自身が生まれ育った世田谷区では一般的で馴染み深い存在だった。
〇…市役所の保育課に行くと、当時、厚木の保育ママはごくわずか。ひとまず他の保育所で働きながら自分で保育所を建てることまで考えた。けれども、「やっぱりやりたい」と数年後、再び保育課に行くと、ぜひやってくださいとの回答が。1999年、保育ママとして認定された。
〇…それから丸15年。常に定員の3人の子どもを預かってきた。保育のポイントを問えば、「個々に合わせて、のんびりと家にいるかのように過ごす。おはよう、ばいばい、楽しかった。それで充分」とのんびり。「厚木は他市に比べると私たちの存在が知られていない。もっと頑張ってPRしていくことがこれからの課題」。そう力強く語る姿は、”一生懸命”という言葉さえ陳腐に感じる。
〇…「外の世界を見てみたい」と、保育の世界から離れレストランやスーパーのレジ打ちなどを経験したことも。けれども、子どもが来るたびにどうしても気になってしまい、再びこの世界に。「保育士が天職だなと感じたんですよね」。最初に預かった子は今年高校受験。今でもたくさんの親子と家族のような交流が続いているという。「昔は”先生”と呼ばれていたけど、今はもう”ばぁば”。そのほうがうれしいですよ」。夫、息子2人の4人暮らし。
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