▽七沢の温泉旅館「七沢荘」の中村社長から情報を得た。今度なかなか面白いヒトが来るよ。厚木生まれで横手育ちのサックス奏者が、と。横手市は厚木の友好都市。さっそくウェヴでその演奏ぶりを拝見した。腹の奥に響く深い音色。小柄な身体全身で、酔いしれるようにリズムをとりながら、演奏するその人の名は「Chiho(千帆)」。
▽生まれは厚木市金田。母の実家のある横手市に移る5歳まで金田で過ごした。その記憶は鮮明だ。保育園のこと、飼っていたリスを金田神社で逃がしてしまったこと。よく駄菓子を買いにいった近所のお店。石ころを拾いにいった河原。通ったとんかつ専門店。一人っ子で一人遊びが得意。一つのことに興味をもつとトコトンのめりこむ女の子だった。いつも音楽が周囲にあって、音楽は友達でもあり、きょうだいだった。
▽高校に入ってから始めたドラム。社会人のバンドに誘われて、自然に音楽活動に入った。音漏れに配慮し山奥にドラムセットを備え、毎日、自転車で通った。バンドの解散がきっかけで、「やってみないか」と言われたサックスと出会う。まったくの独学。「サックスは楽器というより、ワタシの喉。サックスで歌っているような感覚」だという。ひたすら自分が出したい音を追求してきた。「男性的でダイナミックな演奏」と評される、その演奏。熱くて、太くて、しなやかで、艶っぽい音をめざしている。
▽前身のバンド「BRONZE道心」時代にはスイスのモントルージャズフェスティバルに出演、喝采を浴びた。同バンドを卒業、今年3月にソロ活動をスタート。現在は都内を中心にライブ活動を展開中。26日に出演する七沢のまつりでは「ふるさと厚木での初めての演奏。子どものころ感じた山や川の風景に抱かれながら、安心して演奏したい」と抱負を語った。Chihoさんの演奏は19時から。夕景をバックにぜひともその音に浸ってみたい。
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