今年は、終戦から70年という節目。戦争体験を語ることができる世代が少なくなる中で、絵本に体験者の記憶を残した人がいる。市内で絵本専門店を営む幸田和子さん(61)だ。
「戦争の本当の話を知る人がいなくなってしまうから、伝えたいという思いで本を作った」という幸田さん。絵本『とうきょうの空』は、2010年10月に自費出版で製作。子どもに読んでもらえるようにと絵本にまとめ、厚木市、愛川町、清川村に寄贈されている。
内容は、13年に84歳で亡くなった幸田さんの母親・ヒデ子さんから聞いた話を元に構成。東京都渋谷区で暮らしていたヒデ子さんが体験した、昭和20年5月25日の空襲が描かれている。タイトルは、母が好きだった晴れた東京の空は、夜に爆撃機が襲ってくる空でもあったことから付けられた。
絵本には、避難場所だった学校を避け、掘ったくぼみに隠れる描写がある。結果として、人が多く集まる学校は空襲の標的となっており、絵本には自分で考えて行動することの大切さもメッセージとして込められている。
幸田さんは、地域の子どもたちに戦争の話をする中で、「戦争のことを知りたがっている」と感じた。最近でも、近所に住む小学6年の男の子が「実際にあった話が知りたい」と店を訪れ、『とうきょうの空』を真剣に読んでいたという。
幸田さんは「絵本を通して戦争は良くないこと、平和のありがたみを伝えたい。戦後70年の今年、改めて戦争と平和を考える年にしてほしいですね」と語った。
『とうきょうの空』は、市内の小学校、各地区の公民館、市中央図書館で読むことができる。
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