自分たちが住む場所の歴史を後世に残したいと、荻野地区に住む住民有志が「荻野の歴史を学ぶ会」を発足させた。4月29日(金・祝)には市内在住・在勤者を対象にした初の講演会を開く。
同会は昨年12月から設立に向けて準備をはじめ、今年3月に発足した。前荻野公民館館長の毛利和夫さんが代表となり、長谷川美雪元教育長や荻野地区の自治会長など18人が役員を務める。
会の目的は、荻野の里の生活を学び、研究調査をし、若い世代に語り伝え、歴史を後世に残すこと。
29日に初の講演会
初の活動となる4月29日の講演会は、荻野運動公園会議室で開催。時間は午後1時から2時30分まで。厚木市史編集委員会委員の望月幹夫氏を講師に招き、「平安時代の鳶尾ムラの暮らし」をテーマに行う。
同会の調査によると、1969年に県教育委員会によって行われた埋蔵文化財の発掘調査では、現在の鳶尾団地のあたり(鳶尾遺跡)で奈良・平安時代の竪穴住居址163軒が見つかっているほか、平安時代に流通した「富寿神宝(ふじゅしんぽう)」と呼ばれる古銭などが出土している。講演会後にはこうした出土品のパネル展示や、土器の模様を写し取る「乾拓」の体験などを実施する。
開催に向けて、同会では鳶尾団地を中心に告知チラシを配布。毛利代表は「鳶尾がテーマなので、団地の方々にもたくさん来てほしい。地域の歴史を知らない人も多いと思うので、昔のことを知って興味を持っていただければ。今後も年2回くらい企画していきたい」と話す。
参加者は室内用履物を持参し、当日直接会場へ。参加費は資料代の300円。講演会に関する問合せは同会【電話】046・242・1560田中さんへ。
目標は記念誌作成
同会では今後、会員を対象に研修を実施予定。江戸時代に厚木周辺を治めていた荻野山中藩の歴代藩主の墓がある東京都世田谷区の教学院や、荻野地区でも盛んだった明治期の自由民権運動の資料が保管されている雨岳文庫(伊勢原市)などを視察するという。
このほかにも地域住民が保管している歴史資料や、地域の伝承、寺院や神社、石像物などの情報をまとめ、記念誌にする意向もある。毛利代表は「5年くらいかけて研究をまとめられれば」と話した。
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