厚木・愛川・清川版 掲載号:2018年3月30日号 エリアトップへ

監修者に聞く 「先人の知恵と努力が詰まっている」 市内及川在住 元県央史談会会長 渋谷利雄さん(91)

文化

掲載号:2018年3月30日号

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完成した本を手に笑顔の渋谷利雄さん
完成した本を手に笑顔の渋谷利雄さん

 今月16日に発売になった写真アルバム『厚木・秦野・伊勢原の昭和』。280ページの同書には地元の昭和の記録が詰まっている。地域の人々から提供された約600点の写真が掲載されている。同書を監修した渋谷利雄さんに話を聞いた。

 同書の冒頭、渋谷さんは発刊によせた文章のなかでこう締めくくっている。「本誌で紹介する地域は、すべて歴史に彩られたふるさとであり、先人たちの知恵と努力が今日の街を形づくったのは疑いようのない事実である。そうした先人たちに感謝の意を込めて、本書を見ていただければ、監修者としてこのうえのない喜びである」と。

 1926(大正15)年生まれ。御年91歳である。市内及川の農家に生まれ、清水小、愛甲農業学校(現・県立中央農業高校)、神奈川青年師範学校(横浜国立大学の前身)を卒業。戦後間もない1948(昭23)年に教員に。南毛利村立南毛利中、愛川町や市内の中学を経て、1983(昭58)年に愛川町立田代小学校の校長として退任するまで教職ひとすじ。

 厚木で開発の盛んなころ、遺跡の発掘に教員らが駆り出され、石器や土器などに触れるうちに、自然の流れで、県央史談会の前身である厚木史談会に入会。仲間とともに郷土の歴史の調査・研究に没頭。「昔飯山に競馬場があった。だから駒ケ原という地名がある。厚木高校の坂は、尼の泣き坂と言ってね」など、昔の出来事のことになると会話は尽きない。

 取材中、何度も何度も口にしたのは「戦後の人間のたくましさ、立ち上がった市民の力と生き様の素晴らしさ、そのおかげで今がある」ということ。今、第二東名(新東名)の建設現場を見て、自分の生き様を振り返り、新たな力をもらっているという渋谷さん。昭和、平成を生き抜き、また新たな時代へ向かう。まだまだ、まだまだ、現役である。

 ▽写真アルバム『厚木・秦野・伊勢原の昭和』 限定2000部発行、発行元/(株)いき出版。有隣堂厚木店などで購入可能。

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