イギリスのエステ会社スタイナーが提携する豪華客船で、1月から約2カ月間、美容師として働いたヘアスタジオNO.9(市内中町)の須田幸介代表(43)=写真。普段は垣間見ることのない世界の話を聞いた。
須田さんが乗船したのは、イタリアのクルーズ船「コスタ」。シンガポールから中国までの区間を乗船した。2000人の乗客にスタッフは1000人ほど。美容師として働く日本人は須田さんひとりだった。客船内で毎晩行われるパーティー用のセットアップや、スタッフのカットなどを担当した。「キャプテンのカットをしたこともあった。貴重な体験ができた」と振り返る。
10代のころから、海外で美容師として働くことが夢だったという。20代では、オーストラリアやニューヨークで修業を積んだことも。その後、日本と海外をつなぐ場所をめざし、NO.9を立ち上げた。
今回の豪華客船での仕事は、2年ほど前にインターネットで募集を知り応募。実技試験や英語での自己PRなどを行い、合格通知を受け取った。自店の都合もあり、今年の1月27日に渡英。乗船前には、美容技術のほかに、人命救助や消火活動などのトレーニングも行った。「外国人に共通しているのは、文化も宗教も違えど“まず楽しむ”精神。日本人はもっと楽しむべき」と話す。
「将来的にはフィリピンで店舗を持ちたい」という須田さん。今回の乗船で、世界中の人たちを雇うシステムをみてみたかったという。世界に羽ばたく日はすぐそこに―。
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