新しく、相模人形芝居「林座」の座長になった 中野 和辰(かずとき)さん 林在住 66歳
「誠心誠意」で実直に
○…江戸時代中期に始まったとされる相模人形芝居。昭和55年、国指定の重要無形民俗文化財となった、厚木市内の一座・林座を、この4月から率いる。人形に初めて触れたのはわずか3年前。退職し、「晴耕雨読の生活をしようと思っていた」ところ、副座長にスカウトされた。
〇…とはいえ芸に関してはずぶの素人、「荷物運びでもできれば」という軽い気持ちが、いつの間にか人形を遣うように。小学校や老人ホームなど、出張公演先で涙を流す人の姿を見て、人形で表現できる情感や癒しの力に気づいた。男性10人に女性13人。会員の高齢化と後継者不足は悩みのタネだが、「明るく、和を以て活動していきたい」と力強い笑顔を浮かべる。
〇…生粋の厚木人。「引っ込み思案で消極的だった性格を変えられるかも」という仄かな期待に加え、「男子たる者、武道くらいは嗜みを」と、大学入学時に少林寺拳法の門を叩く。精進の末、四国の本山にも2度足を運び、少拳士2段を取得。途絶えてしまった母校の少林寺拳法部再興をめざし、この春、OB仲間と共に新入生の勧誘を行った。努力の甲斐あり、「復活の兆しが見えてきたんです」と再び顔をほころばせた。
〇…営業職を希望し、トレーラーや車両コンテナを扱う日本フルハーフ株式会社に入社。全国各地を飛び回り、出会った人は数知れず。一筋縄ではいかぬ人、通い詰めて胸襟を開いてくれた人―。どんな時も「誠心誠意」と「気は心」の2つを胸に刻み、43年を勤め上げた。現役を退く時にかけられた、「きょういく(今日行く場所)ときょうよう(今日用事がある)を大切に」の言葉をかみしめる日々。培った人脈を生かし、これからは相模人形芝居の裾野を広げることとスポンサー探しに奔走する。夢は「海外公演」。
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4月19日