脱原発と再生可能エネルギーの普及をめざす、市民による団体・一般社団法人あつぎ市民発電所(遠藤睦子理事長)が7月に設立された。同団体では、活動の第1弾として、飯山に太陽光発電パネルを設置し、市内で初となるソーラーシェアリングに取り組む。
ソーラーシェアリングとは、田んぼや畑で、作物の収穫量を下げずに、太陽光発電をするしくみのこと。地表から2・5〜4mの高さにソーラーパネルを設置していき、作物を育てながらエネルギーを生成する。国内では、1500カ所を超す農地で実用されるなど、広がりを見せている。
このしくみに、市内で初めて取り組むのが、あつぎ市民発電所。設立発起人で理事長の遠藤さんは、東日本大震災以降の脱原発の市民活動に参加する中で、「市民ができることはないだろうか」と模索していたところ、今年2月に農地提供の話を受け、ソーラーシェアリングのことを知った。市の協力を得ながら、小田原市に実例を見学しに行くなど準備を進め、今年7月に9人で法人を設立。ソーラーシェアリング実現へ向けスタートを切った。
実際に行う場所は市内飯山の落合農園。約13m×38m、500平方メートルほどを賃借し、サツマイモを栽培、その上にソーラーパネルを設置する。設置経費は約740万円。発電量は年間で3万4千KW/時を見込む。遠藤理事長は「採算が取れるのに20年弱かかるなど非常に厳しいが、『こんなことができるんだ』というのを実感してもらい、周囲に広がっていけば」と話す。
9月1日オープニングのつどい
同団体では、9月1日(土)午後1時30分から3時30分まで、アミューあつぎ6階(中町2の12の15)でオープニングのつどいを開催する。
当日は、ソーラーシェアリングや再生可能エネルギーの専門家らが講演するほか、同団体の設立趣旨や事業内容を遠藤理事長が紹介する。聴講無料、予約不要。
また、同法人では現在、ソーラーシェアリング実現へ向けて、800万円を目標に「あつぎ市民発電基金」の募集のほか、活動に参加する会員も募っている。
詳細、問合せは遠藤理事長【携帯電話】080・1010・4759へ。
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