厚木市消防本部は、大規模災害発生時に災害現場で隊員を後方支援する特殊車両・拠点機能形成車を、4月16日から運用開始する。県内での配備は厚木市が初となる。
拠点機能形成車は、2011年に起きた東日本大震災での教訓を受けて、過酷な環境で救助に当たる隊員を後方から支援する特殊車両として、消防庁が13年度から順次配備を進めている。形成車の主な役割は2つ。1つ目は、大型エアーテント、発動発電機、浄水器、調理セット、トイレ・シャワーセット、寝具セット、暖房機、冷房機など、100人規模の宿営が可能な資機材を一挙に積載できる点。2つ目は、車両後部の荷室部分がせりだし、広さ約40平方メートルの空間を活かして、指揮本部や作戦室、応急救護所等に活用できる点だ。大規模災害が発生した際には、緊急消防援助隊として被災地へ出動し、最前線の拠点になるほか、市内で大規模災害や傷病者が多数発生した場合の災害にも活用できる。
今回、消防庁から配備される車両は、資機材を含めて約1億2千万円。大きさは、全長11m98cm、幅2m49cm、高さ3m59cm。最大積載量は5・3tで乗車定員は3人。当面は厚木市北消防署に配備される。同形成車の配備は県内では初となる。厚木市に配備された点について、市消防本部の岡田政弘次長兼警防課長は「厚木は高速道路のICが近くにあるほか、消防学校、県の防災センターなど、緊急消防援助隊の神奈川県隊の集結ポイントが近いため」と話す。
4月21日(日)には、厚木中央公園を中心に開催される「かながわグルメフェスタ」で、実際の車両を展示予定で、一般の人も見ることができる。
高度救助隊が発足
また、市消防本部では、人命救助対策の強化のために、「厚木市消防本部高度救助隊」を4月1日に発足させた。
高度救助隊は、人命救助に関する専門的かつ高度な教育を受けた隊員18人と、高度な救助器具(画像探査機・地中音響探査機・熱画像直視装置・夜間暗視装置・地震警報器)を装備した救助工作車で編成される。厚木市はもともと交通の要所となる高速道路や国道があり、近年は、清川村からの委託を受け、山岳救助など独特の事案も増えてきている。さらに、これから開催されるラグビーのワールドカップ、東京五輪、パラリンピックにおける、テロ災害への対応、大規模地震の危惧などから消防力の強化を図るために発足に至った。
市消防総務課の担当者は「より的確に人命を救助するための体制が備わり、市民の安心、安全につながると思う。引き続き災害対応力日本一のまちをめざす」と話す。
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