愛川町の消防団に7月1日付けで、初の女性団員が誕生した。女性団員は米田美智恵さん、阿部清野さん、安藤由美さんの3人。ともに田代地区を管轄する第1分団第6部に所属し、女性ならではの視点で愛川の地域防災を支える。
7月6日には、愛川町消防署で新入団員への辞令交付式が行われた。
愛川町の消防団は1956年に発足し、今年で63年目。初の女性団員である3人は、これまでも田代婦人消防クラブの一員として活動していた。
消防団への入団に「身の引き締まる思いです」と米田さん。安藤さんは「女性消防団の先駆けとして、地域に役立てるように頑張りたい」と背筋を伸ばす。また、阿部さんは「消防車を早く運転してみたい」と意欲を語る。この日、3人は交付式の後に器具舎で消防器具の取扱い指導などを受け、本格的な活動をスタートさせた。
活躍の場広がる
消防団は、火災や大規模災害時に自宅や職場から現場にいち早く駆けつけ、消火・救助活動などを行う非常勤特別職の地方公務員。地域防災の要だが、愛川町では人口や面積での定員231人に対し、7月8日現在の団員数は203人。消防団員不足は、今や全国的な課題となっている。
そこで注目を集めるのが女性消防団員だ。愛川町の石川省吾消防長は「昔は『消防は男性』というイメージが強かった。確かに力仕事は男性の方が向いているかもしれないが、女性のきめ細やかさが災害時の避難所や防災の啓発活動で非常に有効です。火災現場でも消火栓やポンプの操作などができますし、活躍の場は広がっています」と話す。全国では既に約2万人の女性消防団員がおり、西日本豪雨では避難所で女性消防団員が活躍し、円滑な運営ができた例もあるという。石川消防長は「女性の『柔』と男性の『剛』。地域防災では両方が必要です。女性団員の活躍で、防災の輪が広がってほしい」と期待を寄せる。
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