厚木市は、11月末をめどに市内の公園灯のLED化を進めている。これにより、二酸化炭素の排出量が68%削減され、さらに年間のコストが約200万円削減できると試算する。LED化の背景や効果について取材した。
現在、市が管理している公園は221園あるが、LED灯への取り替え工事の対象となったのは、水銀灯を使用した1221の照明。取り替え工事は終盤に差し掛かっており、そのうち約9割の公園灯の取り替え工事が終了。残りの工事も11月末までに終了する予定となっている。
LED化の背景には、2013年に制定された水銀条約がある。水銀による健康被害や環境汚染を防ぐため、国際連合環境計画(UNEP)が水銀の輸出や含有製品の製造を原則として禁じることとなった。これを受けて、一般照明用の高圧水銀ランプが20年12月末に全面廃止になることから、市はLED灯への変更を検討。18年度に市内の公園灯具の現況調査を行い、今年の7月から灯具の取り換え工事を順次進めている。
LED灯は長寿命で故障しにくく、従来の水銀灯のように球切れによる不点灯期間がないため、長期間にわたり安定した明るさを保つことができる。さらに、水銀灯からLED灯に取り替えることで、二酸化炭素排出量を68%(約291t)削減できる。消費電力も抑制できるため、年間の電気代は従来の約42%(約720万円)になる。また、LED灯の光源寿命は約6万時間で、これまでの約5倍となるため、ランニングコストの削減にもなる。市公園緑地課では、「LED灯は10年以上経過すると、光が約70%に弱まるが、光が消えることはない」とし、その間の交換の手間や費用を削減できるのも大きいという。
年間で200万円の削減
LED化事業の予算は10年間で1億4100万円。富士通リース(株)横浜支店と契約し、賃貸借方式を採用。初期導入費用を平準化し、照明灯の効率的な整備、維持管理を図ることができる。これにより、市はこれまでの照明の年間経費はおおよそ1850万円(電気代1700万円、修繕費150万円)だったが、LED導入により、1650万円(電気代720万円、賃貸借料930万円)になると試算。年間で200万円の削減になるという。さらに、11年目からは、賃貸借料がなくなるため、年間の経費は電気代と修繕費で820万円と試算する。
同課の担当者は「LED灯にすることで、環境に優しく、さらに電気代も削減できる。賃貸借方式で負担も少なくできた」と話す。
厚木・愛川・清川版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
愛甲石田駅近く家族葬専用式場「ゆかりえ」家族葬から樹木葬。友引の日に無料相談会を開催しています。 |
|
<PR>