お手製の今昔カルタ。下川入にあった競馬場をテーマにした「お」の札が製作のきっかけになった
厚木市下川入で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人厚木慈光会の「ムツアイホーム」で、お手製の今昔カルタが利用者の好評を集めている。
このカルタの作者はデイサービスの介護リーダーである臼居こず恵さん。「昔、下川入には競馬場があったんだ」「あれは50年前に植えた桜の木なんだ」など、臼井さんは施設の利用者と交わす日々の雑談の中から「カルタにしたら面白いかもしれない」とカルタづくりを始めた。
昔話がモチーフ
はじめは、読み札を作り、その後に絵札を作っていった。利用者の昔話をテーマにした「下川入の歴史」と、「施設の日常」を織り交ぜ、より親しみやすいカルタに仕上がった。製作期間は１カ月半程だったという。
「ひょうきんさが感じられるように意識して作った。絵札は、利用者の方から聞いた昔話がモチーフ。実際に見たものではなく、想像だけを頼りに描いたので難しかった」と臼居さん。「読み札は、語呂の良いように作ったら、文章が長くなりすぎてしまった。実際にゲームをすると、読み終わる前に絵札を取られてしまう」と、反省点もあったよう。
しかし、ゲームを体験した人からの評価も上々で、利用者同士の交流も広がっているという。「このカルタが、利用者さんにより楽しく、有意義な時間を過ごしてもらう一つになればいい」と臼居さん。２作目のカルタも検討中と言うが、「メダカの飼育や中庭でのお花づくりなど、カルタだけにこだわらず、利用者さんに楽しんで頂けるようなことを考えていきたい」と話した。
今昔カルタを手にする作者の臼居さん
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