2019年10月12日の台風19号で壊滅的な被害を受けた一般社団法人清川しっぽ村運営委員会(吉島崇憲代表理事)の施設が、厚木市上古沢1834に移転。新たに「一般社団法人しっぽ村」と改称してスタートする。
『清川しっぽ村』は、東日本大震災が発生した2011年、震災後行き場を失った犬猫たちへの支援活動を通して被災した地域を応援したいと集まった有志により活動を開始。被災地に足を踏み入れ、「厳冬に耐え野生動物の危害に怯えながら過ごす犬猫たちに、共に暮らす新しい飼い主を探すことはできないか」と、12年に保護シェルターを清川村に建設。近年は被災地域のみならず、県内で保護された犬猫の一時預かり・保護をしながら、里親を探す活動を行っている。
しかし、昨年の台風19号により、敷地を巻き込む土砂崩れが発生。崖に面していた施設の外側が下の沢まで滑り落ちた。幸いスタッフや犬猫たちは大事に至らなかったが、「とてもここでは活動できない危険な場所」(松木彰詞施設長)と移設を決め、移転先を探していた。
厚木市上古沢で来月一般公開
移転先については保護している犬猫たちの負担を考慮し、清川村内もしくは至近の厚木市などを中心に調査。紹介などもありいくつかの場所が候補に挙がったが、なかなか条件が折り合わず難航。地主の好意もあり、ようやく上古沢に決定した。現在、11月1日(日)の一般公開を目指して、施設の建設・整備と並行して引っ越し作業が進められている。
「厚木市の野良猫をゼロに」
しっぽ村は、「これ以上不幸な野良猫たちを増やさない」という目的でTNR活動にも力を注いでいる。
TNR活動とは、「TRAP=つかまえる」「NEUTER=不妊手術する」「RETURN=元の場所に戻す」の頭文字をとったもの。しっぽ村によると、野良猫の平均寿命は3〜5年といわれ、放置しておくと繁殖がどんどん進み、交通事故死や食べ物が確保できず餓死など不幸な目に遭う確率も増加する。一方で、すべてを保護できる施設はないため、一度捕獲し不妊手術を施した後、元の場所に戻している(ケガをしていたり、手術がまだできない子猫は保護)。これにより、盛り声やケンカも防げるそう。しっぽ村では毎月近隣地区で捕獲場所を変えて実施している。昨年1年での捕獲数は270頭。今年は9月末までですでに400頭となっている。激増している理由として、新施設での体制が整い、活動できる時間が増えたこと、TNR活動が認知されてきて野良猫の情報が寄せられるようになったことを挙げるが、野良猫自体がまだまだ多いことも裏付ける。不妊や去勢の手術費用は、自治体や団体などの助成や獣医らの協力もあるが、しっぽ村の持ち出しだ。
松木施設長は、「不幸な環境下に生まれる命をこれ以上増やさないためにも、TNR活動の実施、啓発を続けていきたい。新施設開設に伴い、まずは厚木市の野良猫をゼロにしたい」と話す。奮闘は続く。
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