神奈川県自然保護功労者表彰を受けた 中島 滋さん 厚木市森の里在住 77歳
「山に恩返し」
○…今年度の神奈川県自然保護功労者表彰を受賞。12年以上にわたる県自然公園指導員としての活動が評価された。「長いことやったから、ご褒美でしょ」とにこやか。ボランティアで丹沢地域の自然情報や危険情報の提供、一般登山者への安全登山の普及啓発などを続けてきた。危険な箇所が見つかれば、仲間とともに補修作業も行う。「山が廃れていく原因のひとつに登山者が踏み入ること自体もある。自分も今まで多くの山に登ってきたので、恩返しのつもりで山を守りたい」。
○…大学入学後運動部に入ろうとしたが、体が小さくなかなか試合等には出られないだろうと思案。「山岳部なら一軍も二軍もないかなと決めた」と笑う。それまで山にはまるで興味がなかったが、仲間たちと登れば登るほど登山の虜になっていった。「山に登ると何もかも忘れて、空気、景色とにかく落ち着く」と瞳が輝く。
○…森の里開発の新住宅入居がスタートとともに移り住む。車で少し行けば丹沢の登山口に着くこの場所はお気に入りだそう。2人の息子は独立し現在は夫人と二人暮らし。今は腰を痛め、肺の疾患も抱える上、名古屋で一人暮らす母親の介護のために年150日ほど出向くため、以前よりはだいぶ減ったがプライベートでも登る。低い山には夫人も同伴するそうで、「理解があり感謝です」とうれしそう。
○…公園指導員は今の任期が切れる来年度で辞めるつもりという。「体のこともあるし、そろそろ若い人にバトンタッチしようかと」。それでも「ヒマラヤやカトマンズ、ネパールあたりをぶらぶらしたいなぁ。簡単なトレッキングができるコースもあるからね。自分の体に合わせた山登りをしていきたいね」と、情熱は消えない。
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2021年2月19日号
2月19日号