厚木市では、新型コロナウイルスの感染拡大により、コロナ陽性者の救急搬送者数が急激に増えている。
市消防本部救急救命課によると、管内におけるコロナ陽性者の救急搬送者数は、7月が24人だったのに対して、8月は128人に増加。過去最多を記録した。なかでも、自宅療養中に症状が悪化したケースが多く、搬送先の調整に時間を要するほか、搬送後の消毒に時間がかかるため、同課の川野正則課長は、「案件が重なると厳しい」と現状を話す。
こうした救急搬送体制のひっ迫に備え、同課では、救急車の適正利用を呼び掛けている。
管内には、通常、急病人やけが人に対して、応急処置をしながら病院へ搬送するために、8台の救急車が配置されているが、現在は、案件が重なる可能性の高い日中のみ、非常用救急車を1台配置し、特別編成を組んでいる。非常用救急車は、8台すべて出払ってしまった場合に出動する。
川野課長は、「救急車は限られた資源ですので、適正利用にご協力いただきたい」と話している。
熱中症にも引き続き警戒を
今年は、大雨の影響などにより、熱中症に係る救急搬送者数は、昨年同時期に比べて少ない。8月30日時点で、昨年同時期が112人だったのに対して、今年は73人に減少。川野課長によると、今年は、少年(満7歳以上18歳未満)や成人(満18歳以上65歳未満)といった「無理をしがちな世代」の熱中症患者が比較的多かったといい、「まだまだ残暑が続くと思いますので、油断せず対策してほしい」とする。
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