コロナ禍をきっかけに生活スタイルや仕事の仕方を見直し、地方に移住する人が増えているという昨今。そんな中、コロナ禍以前から、愛川町半原の古民家を、自身で改築し、カフェ「年茶屋」を営みながら暮らしている年岡ゆうこさんに話を聞いた。
神奈川出身。以前は横浜の港で貿易事務の仕事をしていたという年岡さん。当時は、バブル期で輸出入が盛んだった時代。仕事は忙しく、書類は全て英語、タクシーで帰宅することもしばしば。「ハイヒールを履いてバリバリやってましたね」と振り返る。
そんな中、父が体調を崩したのをきっかけに、新潟に移住し旅館を営んでいた両親のもとへ。4年ほど新潟で暮らしたのち、故郷への思いを強くし、帰郷。その後、結婚した当初は相模原のごく普通の家に住んでいたが、山好きで古い物が好きという夫と共通の価値観から、自然と「ゆくゆくは古民家に住もう」という互いの認識があり、半原の古民家を借りて住む経験を経て、現在の古民家に落ち着いた。
現在の古民家に移住後、コロナ禍以前は年岡さん一人でランチの営業もしていた。「がむしゃらでした。よく考えたら、無理していたかなと思う」。コロナ禍を経て、お客さんにあわせるだけの経営ではなく、カフェ中心の一人でできる範囲の無理をしない経営にシフトチェンジした。
「最近は、古民家に興味がある方がSNSや口コミを見たり、聞いたりして、集まってくれるようになった。町外から高校生の男の子が自転車で来てくれたこともあった」。今後は、自給自足の生活をゆっくり自身のペースで送りながら、風土にあわせてつくられた古民家を守りつつ、地域の人たちとイベントやワークショップなどを行えればと考えている。
■年茶屋(愛川町半原3438)/(営)毎週金曜日・午前10時半〜午後3時/【電話】090・3908・7864/詳細はインスタグラムへ
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