厚木市の森の里地区に点在する23羽のフクロウの石像。冬の寒さにさらされる1月中旬、数羽のフクロウが毛糸のマフラーを巻き始め、地域住民や道行く人の話題を集めている。
このマフラーの仕掛け人は森の里に住む主婦の濱野いづみさん。濱野さんは2019年9月に台風15号が直撃した後、街中に木の枝などが散乱しているのを見て「街をキレイにしたい」と一念発起。「お年寄りが杖で落ちている枝をよけているのを見て、危ないと思って」と、自宅周辺の枝や草などを取り除いていくことから始めた。その思いは冷めることなく、いつしか森の里全体を回り、草や枝を除去するように。行政の手が回らないところは、すすきが数十センチも生えていたがそれもキレイにしていった。ほぼ毎日、1時間半くらいの除去活動を続け、昨年末に森の里地区を回り切った。
隠れていたフクロウ
伸びきった草や雑草などを取り除いていくと、あるモノに気付いた。それが森の里に点在しているフクロウの石像だった。「草に隠れて気にしていなかったけど、よく見ると1羽ごとに個性があって可愛い。愛着が湧いていった」と濱野さん。このフクロウは森の里が開発される際、この地が自然豊かな場所だったことの象徴として、修景整備の一環で設置されたものという。
昨秋、知人から大きなカボチャを譲ってもらい、「フクロウと一緒に飾ってみよう」とカボチャをハロウィンの雰囲気が伝わるように装飾。するとこれが地域の人たちから好評で、クリスマスにも同様に装飾をした。その際にフクロウにもリースをかけて飾り付けたのが、フクロウに装飾をしたはじまり。年が明けると正月飾り、1月中旬からはマフラーにつけ変えて、地域の人を楽しませている。
「輪が広がれば」
最初は「いつ止めてもいいように」と1人で始めた除去活動だった。1年が経った頃、地域で清掃活動をする森の里クリーンサークルのメンバーから「危険だからこれを着て」と黄色のベストを譲り受けた。すると、いろいろな人から声をかけられるようになったという。「最初は人に知られないようにやっていたけど、ベストを着てからは声をかけられるようになって、とても励まされた」と濱野さん。
いろいろな人と声を交わすようになり、「家に居たら出会わない人と出会えて、コロナ禍なのにつながりが増えちゃって」と笑う。さらに、今回のマフラーは活動中に知り合った手芸が得意な近所の山口瑞枝さんに依頼し、快諾してくれたと言う。「お手伝いしたい」という近所の子どもとは、一緒にマフラーの付け替えもした。「一人よりも楽しいですよ。どんどん輪が広がると良いですね」と話す。
目標は1000回
「みんなキレイが好きだし、1回キレイになれば、それを維持したいという思いが湧いてくる」と濱野さん。自身は活動の記録をノートに記録し、自分を鼓舞している。「100回活動したらケーキのご褒美を自分にあげてます。今は800回を超えたところなので、年内に1000回を達成したいですね」
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