老朽化や展示・収納スペースの不足から移転が決まっている厚木市郷土資料館が、3月31日(土)をもって全館休館する。図書館として建設された建物を改修し、1998年から郷土資料館として開館後、20年の歩みを追った。
郷土資料館の前身だった寿図書館は1970(昭和49)年に建設された。1階にこども図書館、2階を郷土資料室として利用していたが、97年に図書館は閉館。建物を改修し、98(平成10)年11月3日、全館を郷土資料館として歩みはじめた。
生物・考古・民俗・歴史の4つの分類で、約10万5千点の所蔵品からさまざまな展示を行ってきた同資料館。開館特別企画の「大山の生きもの」に始まり、昨年2月の「あつぎの化石・総合学習ポスター展」まで、19回の特別展示と53回の収蔵資料展、小学校などへの学校出前展などで、市民が郷土の歴史や風習に親しむ場を提供してきた。
開催期間が異なる場合もあるが、もっとも入館者数が多かったのが、2000年の第3回特別展示「化石」。約2カ月の会期中に2334人が、アルケオテリウムやトリケラトプスの化石を前に、太古の時代に思いをはせた。
次いで98年の第1回収蔵資料展「厚木の画家・島村亮」には、4カ月で2182人が訪れた。ほかにも厚木ガスとの共同企画、「The NENRYOU(燃料)」や、黄金井酒造と東京農大醸造学科に協力を仰いだ「あつぎと酒」、ポーラ文化研究所から資料提供を受けた「化粧」など、地域に根差した団体のみならず大手企業とも手を組んで、さまざまな分野の展示を精力的に行ってきた。
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現在館長を務める大野一郎さん(57)は20年前に着任、5年前に現職に就任した。全面休館を目前に「郷土資料館は、地域にとって大切なものを収蔵する場所。”価値”と一言でいっても、金銭的・歴史的には一概に判断できるものではない。例えば古い農具の寄贈を受けた場合、使い方が分からなくても研究材料として次代に継承することも大切な役目です」と話す。開館から20年間で集まった資料は17万点超に上る。
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現在下川入に建設中の「(仮称)あつぎ郷土資料館」は2階建て。1階に常設・企画の各展示室を設置するほか、一部を体験学習スペースとする。2階は所蔵品・資料の収納庫として利用。11月1日竣工、2019年1月末に開館予定。
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