神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

コミュニティスクール 学校運営に地域の力 市立小・中で全校導入

教育

公開:2018年6月29日

  • X
  • LINE
  • hatena
今年度設置した、コミュニティールームでの折り紙教室。地域ボランティアが子どもたちに指導した(写真提供/依知南小学校)
今年度設置した、コミュニティールームでの折り紙教室。地域ボランティアが子どもたちに指導した(写真提供/依知南小学校)

 保護者や地域住民が学校運営に参画し、地域と連携した学校づくりを進めていく「コミュニティ・スクール」(学校運営協議会制度/以下、CS)。厚木市内では、6月から新たに16校がCSを取り入れ、県内19市で初となる全市立小・中学校(36校)への導入が完了した。

 CSは学校・保護者・地域が協働しながら、「地域とともにある学校づくり」を進めようというもの。昨年の法律改正で、CSの設置が「努力義務」となり、全国的な広がりをみせている。

 今年4月1日現在で、全国の幼稚園や公立小中高校、特別支援学校などの14・7%にあたる5432校がCSを設置。県内では305校が導入している。

 市内では、2014年に相川小、戸田小、相川中がCSのモデル校に指定され、取り組みをスタート。成果を検証しながら導入校を増やしていき、今年度から市立小・中学校全36校に広がった。

 各校の協議会委員は、保護者や地域住民の代表者、教職員などで構成され、市教育委員会が非常勤特別職として委嘱。CSの活動は、学校運営協議会の場で話し合った内容をもとに行われ、授業の補助や、美化活動への協力、登下校時の児童・生徒の見守りなど多岐にわたる。

地域と共に学校づくり

 依知南小学校(中川洋太校長・全校児童数503人)は、昨年6月からCSの取組みをスタート。委員20人が、3グループに分かれて、学校づくりについて議論している。

 CSの提案で実現した活動の一つが、AED教室。大きな交通事故があったことから、「6年生全員にAEDの使い方を学ばせたい」という教諭の思いに応え、CSの委員など4人がAEDの指導者資格を取得。授業で6年生全員に体験をさせることができたという。

 さらに、地域住民が講師を務めて休み時間に行われたスポーツ教室は、全国体力検査の結果を受けて、子どもたちの運動能力を向上させようと、委員らで話し合って実践したもの。また、新たに作った「コミュニティールーム」での折り紙教室も、地域住民がボランティアとして講師を務め、子どもたちに折り紙を手ほどきした。

 同小のCS会長、武田信幸さんは「みんなで知恵を出し合って形にする。前向きな学校づくりが、地域づくりにつながる」と存在意義を話す。

CSは「学校の応援団」

 今年度からコミュニティ・スクール(CS)に取り組む、飯山小学校(奥脇章好校長・全校児童数213人)は、6月15日に第1回学校運営協議会を開いた。

 この日は全委員13人が出席し、奥脇校長が学校の運営方針などを説明。委員らは授業の様子も見て回った。

 その後、学習支援、学校環境、安全・防災の3グループに分かれて協議。授業支援ボランティアの活用などを話し合う学習支援グループでは、「教員が少ないので、プールの授業の見守りをして頂けるだけでもありがたい」「どこにどういった人がいるのかは、地域の人でないと分からない。先生方のニーズとつなげたい」といった意見があがった。

 また、学校環境グループでは、8月のグラウンド美化作業について検討。自治会連絡協議会や地域ボランティアとの連携などを確認した。

 同小CS会長の黄金井のぞみさんは、「地域とPTA、学校が連携して、子どもたちを育てる環境を作るため、密に連絡を取って協議会を進めていければ」と、思いを話す。奥脇校長は「今までも学校に協力してくれた方々が委員になって頂いている。学校の応援団として、無理なく長続きができるよう、軌道に乗せていきたい」と語った。

 市教育委員会教育総務課の若林伸男課長は「CSの設置が目的ではない。各学校で特色のある学校づくりをしていただけるように、他市や他校の事例を紹介するなどしてサポートをしていきたい」などと話した。

第1回学校運営協議会では、グループに分かれて運営方法などを話し合った=6月15日、飯山小学校
第1回学校運営協議会では、グループに分かれて運営方法などを話し合った=6月15日、飯山小学校

<PR>

厚木・愛川・清川版のトップニュース最新6

市長公約実現へ足固め

厚木市組織改編

市長公約実現へ足固め

7部新設で円滑図る

3月22日

厚高と共同実証実験

厚木市

厚高と共同実証実験

水引交差点の交通対策

3月22日

2台目EV収集車を導入

厚木市

2台目EV収集車を導入

全公用車の電動化目指す

3月15日

現校名で最後の卒業式

厚木東高厚木商業高

現校名で最後の卒業式

統合し厚木王子高校へ

3月15日

広報大賞の優秀賞に

JAあつぎ

広報大賞の優秀賞に

112の推薦から選出

3月8日

撮り続けた歴史に幕

愛川町写真クラブ

撮り続けた歴史に幕

今年で解散

3月8日

愛甲石田駅近く家族葬専用式場「ゆかりえ」

家族葬から樹木葬。友引の日に無料相談会を開催しています。

https://www.fujimishikiten.co.jp/hall/yukarieaikouishida/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月22日0:00更新

  • 3月15日0:00更新

  • 3月8日0:00更新

厚木・愛川・清川版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

4月に綾瀬で初公演

ロジェ・ワーグナー合唱団 好評発売中

4月に綾瀬で初公演

心に響くゴスペルなど

4月28日~4月28日

厚木・愛川・清川版のイベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook