花火の製造・販売を手掛ける株式会社ファイアート神奈川(本社・棚沢/和田順代表取締役社長)が、花火のシーズンを前に作業の大詰めを迎えている。
年間を通して約1万8000発を製造し、県内各地で花火を上げる同社。敷地内には、大小さまざまな花火がずらり。現在、梅雨の晴れ間に「日乾」と呼ばれる、花火を天日で干して乾燥させる作業を行う。花火づくりの作業は大きく、【1】薬品を調合して火薬を作る【2】火薬を粒状にする「星掛け」【3】粒や玉状にした火薬を詰める「玉込め」【4】補強のために紙を何重にも貼っていく「玉貼り」に分かれる。作り置いた花火を乾燥させると同時に、「玉貼り」の作業も進んでいる。
「純粋に楽しんで」
夏の間は県内各地での打ち上げに奔走する。夏の夜空に大輪の華が煌めくのは、ほんの数秒。その一瞬のために、前年の秋から梅雨の間、花火を一つひとつ作っていく。花火の設計図は全て頭の中。「星ひとつの煌めきが少し遅れてもだめ。まだ完璧といえるものは作れていない」と、こだわりを語る。
「どんな花火が上がったかは、そんなに記憶に残らないはず。ただ花火大会に行った、楽しい思い出が残ってくれればいい」と話す。子どもからお年寄りまで垣根もルールもなく、ただ観て純粋に楽しめるのが良いのだという。
気を抜けるのも一瞬だけ
20年ほど前から、打ち上げはコンピューター制御へと変わっていった。それでも、「何かあってはいけない」と打ち上げ中も気は張りつめっ放し。最後のスターマインが終わり、きらきらと尾を引く花火に歓声が上がるほんの数秒が唯一「ホッとする瞬間」。撤収作業、すぐに控える次の花火大会の準備へと移っていく。
7月4日(水)の米軍厚木基地での打ち上げを皮切りに、花火シーズンがスタートする。あつぎ鮎まつり大花火大会はその一カ月後の8月4日(土)。「ぜひ肉眼で見て、家族や恋人、友人らと楽しい思い出を作ってほしい」と話した。
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