▽「今年トップチームに昇格できなかったら、辞めるつもりでいた」―。
3月10日に開幕したサッカーJ3リーグで戦う「Y.S.C.C.」の新戦力として念願のJリーガーになった。子どものころからサッカーが好きで、常に「もっとうまくなりたい」と思い続けてきた。その気持ちは神奈川工科大学2年のときに溢れ出す。「プロになりたい」。「Y.S.C.C.」のセカンドチームのセレクションを受け合格。大学を中退し退路を断ち臨んで2年、ついに昇格を果たした。
▽大和市出身。父親が高校球児だった影響で、幼い時から野球少年。しかしある時、知り合いの母親に頼まれ、子どものサッカーチームの試合に出場。全くの素人ながら得点するなど活躍した。「とにかく楽しくて」と、一瞬で虜になり、小1で地元クラブに入り本格的に始めた。中学時代は「FC厚木メリッソ」に所属。放課後、学校から練習場所の及川球技場まで通う日々を続けた。その後、Jリーグ「町田ゼルビア」のユースセレクションに合格したが、トップ昇格はならず、大学サッカーを選択した。工科大でプレーする中、 “プロ”への想いが日に日に強くなり、ついに監督に相談。監督が「勝負してみろ」と背中を押してくれたことに今も感謝する。
▽1年で昇格を果たせずセカンドチーム2年目の昨年、キャプテンを務めた。一時その責任や昇格への強すぎる想いに故障が重なり、「メンタルがボロボロになった」。だが後輩らチームメートが支えてくれ救われたという。それもプロへの貴重な糧になったようだ。
▽ミッドフィルダーとして「1対1の対人」「ボール奪取」に自信を持つ。「今シーズンのY.S.C.C.はおもしろいサッカーをします。ぜひ観に来てください」。開幕にワクワク感を抑えられない様子。「まずはピッチの内外でプラスになることを意識していきたい」
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