再発見大山道調査の調査団長を務めた 川島 敏郎さん 市文化財保護委員 64歳
大山に魅せられた研究者
○…伊勢原市の委託をうけ、2007年から大山道の現状を歩いて調査した。市文化財保護委員を中心に結成された調査団のリーダーとして晴れの日も、雨の日も運動靴で大山を目指した。111の道標をまわり歩いた距離は2年半で500キロ。『伊勢原市内の大山道と道標』と題した調査報告書がまとまり現在、市役所で販売されている。団長として歩んだ長い道のり。目じりにしわを寄せながら「とても楽しかったよ」。苦労話は一切出てこない。
○…伊勢原との関わりは今から32年前。新米教師として厚木高校に赴任したころ。大学院時代、寺院研究に没頭し古文書を読みあさっていた経験を買われ、伊勢原市が当時進めていた「伊勢原の古文書を読む会」の立ち上げメンバーに周囲から推された。古文書の解読に長けているとあって設立に大きく貢献。古文書を読み解く技術の習得を目的とした同会は30年経った現在も活動を続ける。
○…「縁あって伊勢原に来るようになり、大山を研究したいという思いが強くなっていった」と振り返る。それからは仕事の合間をぬっては学生時代のように古文書を読み解き研究を開始。そんな姿を妻は黙って見守ってくれた。一方、大山の歴史や文学などに関する市民講座を市から任されるようになり、現在は市文化財保護委員のほか、市史近現代編の担当も務めるなど大山の歴史調査について多方面で尽力してきた。
○…教壇を離れた現在、妻と2人で綾瀬に暮らす。県立公文書館で勤務しながら大山の研究は継続中だ。「伊勢原は大山なくしては語れない」というのが素直な思い。当面の目標は本を出版し、大山や伊勢原の魅力を世に伝えていくこと。「伊勢原との縁が私を幸せな人生へと導いてくれた。今度は私が伊勢原に恩返しをする番」。大山研究に終わりはない。
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