来月7日に開講するグリーンハート・スクールの代表を務める 高橋 恒通さん 高森在住 75歳
「花鳥亭サンタと申します」
○…子どもたちの緑を大切にする心を育もうと、毎年行われているグリーンハート・スクール。小学３〜６年生を対象に、総合運動公園にある畑で野菜の収穫体験をしたり、動植物に関する授業を１年かけて行う。体験を交えたこの教室に、普段自然に親しむ機会の少ない子どもたちが多く参加する。「自然の素晴らしさを伝えたかったのがきっかけ」と58歳でスクールの活動に参加し、指導者の立場で子どもたちと畑作業などに汗を流してきた。
○…自然豊かな愛媛県の山あいに生まれた。小さいころは体が弱く学校を休みがちで、友だちも少なかったという。学校帰りにはよく近所の川や森に立ち寄り、一人で虫を追いかけ、木に登ったり、川で泳いだりして楽しんだ。「自分にとって自然はいつでも遊んでくれる友だちのような存在だった」と振り返る。父の転勤により中学卒業と同時に横須賀へ移り住んだ。その後、都内の大学を経て就職、接着剤の研究開発の道を歩んだ。33歳で結婚し、40歳の時に伊勢原へ。現在は妻と２人で暮らす。
○…「教室では子どもたちに『サンタさん』と呼ばれています」。コミュニケーションを重視し、児童にニックネームでこう呼ばせている。サンタとは「た」のしく・「た」めになる・「た」よりになる、という３つの「た」を意味する。「頼りになる先生による、楽しくて、ためになる教室」を行うことが自身のモットー。双眼鏡を使ったバードウォッチングや映像を用いた授業など、毎年新しい試みを教室に取り入れている。
○…趣味は落語。きつ音を治そうと５年ほど前に始めたが、次第にのめり込み、今では素人落語家・花鳥亭三太を名乗って自治会の催しなどで落語を披露する。「落語でもサンタです。何をするにもそれに関わる人たちを楽しませたいからね」。生きいきした表情で語った。
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