あす13日に蔵元の見学会を開催する「吉川醸造(株)」の代表取締役社長を務める 吉川 勝之さん 神戸在住 52歳
守って育てる6代目
○…度数を変えた7種類の原酒をそれぞれボトルに注ぐ。11度から16・7度の清酒をまずはじっくりと見つめ色つやを確認。「伊勢原の豊富な地下水は酒造りに向いています」とうれしそうにグラスを傾ける。しばらくしてから試飲を開始。新酒の仕上げ段階とあって表情は真剣そのもの。出来上がった新酒は明日の蔵元見学会で振る舞う予定だ。「お酒を楽しみ、郷土の魅力を再確認してもらうためのイベントです。多くの方に参加していただければ」と意気込んでいる。
〇…市内神戸に生まれた。小さいころは活発な性格で、放課後は鈴川でドジョウやヘビを追いかけて遊んだ。高校ではハンドボール部、大学ではスキー部に所属したスポーツマンで、「今も運動が自分にとってのリフレッシュ法」だ。大学在学中に実家を継ごうと決意。卒業後、23歳で吉川醸造(株)に入社した。蔵元の創業は大正元(1912)年。元々は葉タバコの製造・販売をしていたが、国の専売事業に切り替わったことで方針を転換。コンクリートの卸商などさまざまな事業をした結果、酒や醤油の醸造業が当たり、今では市内唯一の蔵元として伝統の味を守っている。
〇…6代目社長に就任したのは49歳の時。「責任や看板の重みを感じます」とプレッシャー続きの毎日だが、決して守りには入らない。「地域で親しまれ、全国からも注文を頂ける。伝統を守りながら、さらに育てたい」。来年からはアジアを中心に輸出も視野に入れる。自社ブランド「菊勇」を「KIKUYU」にかえ世界へ打って出る。
〇…妻と子の3人で蔵近くに暮らしている。菊勇で晩酌も息抜きの一つだが、「やっぱりスキーに行きたいですね」と笑う。来年の抱負を尋ねると「中学生になる娘を父親としてしっかりサポートすること」ときっぱり。社長として親として、大切なものを守り愛情をかけて育てたい、というパッションが根底にはある。
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