大山ケーブルカーが5月18日から車両の入れ替えに伴う長期運休に入った。50年ぶりにケーブルのない夏山シーズンを迎える大山。行楽客減少を懸念する声も聞かれる中、観光協会や市をはじめ関係機関が一丸となって大山を盛り上げている。
標高400mに位置する大山ケーブル駅では現在、新旧車両の入れ替えに伴う大規模工事が行われている。レールや枕木の交換、ヘリコプターで輸送される新車両の組み立て場所の確保など、重機がフル稼働し轟音を響かせている。
工事は全線で行われるため、登山客は自力で山頂を目指すことになる。大山ケーブル駅と山の玄関口、大山阿夫利神社下社の高低差は300m、成人男性でおよそ40分かかる。5月21日、川崎市から訪れた40代女性は運休を知らなかったといい、「楽しく頂上まで登れましたが、初心者には大変かも」と感想を語った。
地元のみやげ店、飲食店関係者は観光客への呼びかけを強める。「西の茶屋」の渡辺和夫さんは「今は登山者やハイカーも変わらず来てくれていますが、7・8月が心配。今後は街歩きイベントもあるのでぜひ遊びに来てください」と話す。
大山のふもとにある懐石とうふ料理「夢心亭」の店主、相原秀樹さんはフェイスブックを活用。大山の様子を画像で紹介するなどして「ぜひ大山へお立ち寄りください」と書き込む。
一方、大山観光案内所の相原直樹さんは「市営駐車場も休日朝7時半には満車になる。客足は減っていないが下山時間が遅くなった印象」とコメント。今後も「変わらないお出迎えを協力してやっていく」という。
新型車両組立て見学
市観光協会では、大山で5月から9月に実施されるイベントをまとめた「粋な、大山。」と題する誘客キャンペーンを展開している。
期間中の目玉の一つが、大山観光電鉄(株)と大山先導師旅館組合による「新型ケーブルカー〜青空工場見学会」。なかなか機会のない新型車両の組み立てを見学し、ケーブルカーの歴史なども学ぶ。一泊二日。
ほかにも、大山阿夫利神社の神職と先導師が案内する「霊峰大山町並み探訪ツアー」、初心者を対象にした「大山を撮ろう〜プロが教える写真のヒミツ」、「大山のパワースポットでヨガ」など企画満載。「光の競演〜大山絵とうろうまつり」では、牛乳パック灯籠を昨年よりも増やす予定。大山ケーブル駅から大山街道までの2・5Kmほどを灯し観光客をもてなす。
観光協会の職員、古村緑さんが作ったキャンペーンポスターは、大山詣が流行した江戸期の浮世絵がモチーフ。キャッチコピーの「粋な」は「行きな」にかかっている。「多くの方に大山へ行ってもらい、江戸時代に負けない賑わいを見せてほしい」と古村さん。
イベントだけでなく、登山道にも対策がとられた。市商工観光振興課によると、大山寺へ向かう女坂に設置されている電球が5月下旬までにLEDに交換。数も29個から39個に増えた。これは国の給付金を活用したもの。山道がより明るくなり安全性も増した。
今までと違う魅力発見
大山阿夫利神社の宮司で大山観光振興会の会長を務める目黒仁さんは「歩いて登ることで今までと違った魅力を発見できます。地元も受け入れ態勢を整えています。変わらず大山へお越しください」と呼びかける。
阿夫利神社秋季例大祭保存会として大山地区で活動する「阿夫利睦」の磯崎敬三会長も「観光振興会などに協力する形で大山を盛り上げたい」と話している。
ケーブルカーの運転再開は10月1日の予定。
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