第37回「全日本高齢者武道大会」(主催/全国老人福祉助成会)が6月8日、日本武道館(千代田区)で行われ、剣道C組(55歳〜64歳の部)に出場した小川亜土さん(63歳/高森在住)が3位に入賞した。
55歳以上の武道経験者が全国から集まるこの大会。小川さんが出場した剣道C組にはおよそ100人がエントリーした。
シニアの大会とはいえ、C組には50代の現役選手も多く、63歳の小川さんにとっては厳しいカテゴリー。それでも半世紀を超す剣道の経験を武器に、いぶし銀の戦いを見せた。準決勝では優勝した選手に惜敗したが、会場からは大きな拍手が送られた。
小川さんは10歳の時に剣道を始め、中学校時代には県の個人戦で優勝。高校では国体にも出場するなど活躍した。そんな全国レベルの実力が評価され、高校卒業後は剣道の特別訓練員として神奈川県警に入った。
現役を続けながら後進の育成にも尽力するなど順風満帆の競技生活を送った。そんな矢先の2010年、膀胱がんが見つかり入院。診断結果は悪性で進行状況は最終段階の「ステージ4」だった。同年10月、膀胱と前立腺を全摘出、障害者手帳を手にした。現在も経過観察を続けている。
剣道再開は昨年の秋。腹部を痛めないよう下半身に巻く「たれ」を緩く締めて稽古に参加した。本格復帰から8カ月後の3位入賞は快挙だが、「優勝と3位は大きな差。悔しい」と小川さんは今大会を振り返る。
現在は、母校の秦野高校で指導しながら、選手としては今年10月の「ねんりんピック」を見据え汗を流す。「病と闘っている方に勇気を与えられるような剣道を続けたいですね」と小川さんは前を向く。
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