大山菜栽培組合の組合長を務める 北村 義則さん 子易在住 74歳
人に自然に「誠心誠意」
○…一枚一枚ていねいに塩もみされた葉は、その刺激を受け、特有の辛味を出す。冬の寒風にさらされるとなおさらで、年が明けたころには葉は厚さを増し、辛味はさらに増すという。「でもね」、一呼吸置いて続ける。「伊勢原の風土で育った大山菜は12月に入ったこの時期も美味しい。風味も大きな魅力です」。大山菜栽培組合の組合長として、今季の「おおやま菜漬け」に太鼓判を押す。
○…大山菜が盛んに栽培されてきた子易の農家に生まれた。中学を卒業後は平塚農業高校に進学したが、見聞を広めようと、会社員の道に進んだ。平日はガス管や水道管の溶接に従事し、休日は家業に汗を流した。「農業の経験は仕事の上でも役に立ちました」と当時を振り返る。会社では高い溶接技術を買われ、後進の指導係も任された。野菜を育てる時も、仕事でも「誠心誠意」の姿勢を大切にして、これを貫いた。結婚は24歳の時。現在は妻、息子夫婦と暮らしている。
○…定年退職を機に、家庭菜園を始めた。夏はトマトやキュウリ、今の時期は大根や白菜と、季節の恵みを育てては食卓に並べ、近所にもお裾分けしてきた。大山菜の栽培を始めたのは今から8年ほど前。JAの役員をしていた折、「郷土の伝統野菜を後世に」と依頼された。「最初は見よう見まねで、先輩方に教わり試行錯誤の連続でした」。今ではおよそ180坪の畑で、瑞々しい元気な葉が毎年顔をのぞかせる。
○…山の幸と同じく、郷土に根を張って生きてきた。地元の自治会や消防団でも活動し、6年ほど前からは地元の有志で「悠友会」を結成。大山街道沿いに四季折々の花を植え、美化活動に努めている。「夏の草むしりは大変ですが、その後のお酒が最高でね。これが生きがいかな」。来年3月には結婚50周年を迎える。金婚式をかねた旅行を楽しみにしつつ、2月下旬まで続く大山菜の生産に「誠心誠意」を尽くす。
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