市立子ども科学館で3月21日から大山登山の疑似体験ができる『バーチャルリアリティ大山詣り』の利用が始まった。伊勢原市日本遺産協議会が(株)ラッキーソフト(平塚市)に制作を依頼したもの。
「バーチャルリアリティ(VR)大山詣り」は、VR映像投影システムを活用し、大山登山の疑似体験ができるもの。市日本遺産協議会が2016年に認定された日本遺産「大山詣り」のさらなる周知を目的に制作したもので、(株)ラッキーソフトが開発したシステムを利用している。
(株)ラッキーソフトは、鉄道や福祉などのVRシステムを開発している企業。VR大山詣りは、同社が開発したソフトの一つであるリハビリトレーニング用のものを利用していて、文化庁からの補助金約100万円を活用して制作された。
VR大山詣りは、モニター前の人物をウェブカメラが認識し、体の動きに合わせて液晶モニターの映像風景が前進。動きが止まると映像も停止する。
映像は「コマ参道」「女坂の七不思議」「大山寺」「大山阿夫利神社下社」の4種類。それぞれ1分弱で実際に歩いているような疑似体験ができ、大山の歴史を気軽に学べ、自然豊かな大山を知ることができる内容になっている。コースのゴール時には記念撮影ができる画面が表示され、おみくじも表示される。
20日には常設される市立子ども科学館でお披露目式が行われ、高山松太郎伊勢原市長やクルリンが出席。体験した高山市長は「ここで体験することで興味をもってもらい、実際に大山に行ってもらえるきっかけになれば」と話した。また市担当課は「体の不自由な方や小学校などの校外学習にも利用してもらえれば」と話している。
この日体験した比々多小2年の門前ゆいなさん(8歳)と川口莉子さん(同)は「幼稚園の時大山に行ったことがあるから見たことある景色で、楽しかった」と笑顔で話した。
大山詣りとは
古くから続く大山信仰。鳶などの職人たちが『講』と呼ばれる集団を組織して、巨大な木太刀を江戸から担いで運び、滝で身を清めてから奉納し山頂を目指す庶民参拝。現在も先導師たちによって脈々と引き継がれている。歌舞伎の演目や浮世絵にも描かれ、江戸の人口が100万人だった当時、手形が不要な小旅行として庶民の人気を集め、年間20万人もの参拝者が大山に訪れていたという。
VR大山詣りは市子ども科学館3階に常設されている(入館料は大人300円、小・中学生100円)。
問い合わせは同館/【電話】0463・92・3600へ。
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