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伊勢原版 公開:2019年1月1日 エリアトップへ

新春市長インタビュー 「しあわせ都市」実現へ 観光振興・企業誘致への好機

政治

公開:2019年1月1日

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高山松太郎市長
高山松太郎市長

 2019年、平成最後の幕があがった。本紙では恒例の新春インタビューを行い、高山松太郎市長に新年の抱負を聞いた。就任から6年3カ月。市政運営を振り返り、新東名インターチェンジ開通や2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、観光や企業誘致の好機とし、更なるまちづくりに力を入れる。

―あけましておめでとうございます。まずは昨年を振り返っての総括をお願い致します。

 昨年は第5次総合計画後期基本計画の初年度として、市の魅力と暮らしやすさを更に向上させるため、計画に掲げる各種施策に取り組みました。

 振り返ると、昨年は長年の懸案であった伊勢原駅北口について、先行取得した道路用地を活用して暫定バス乗降場等を整備し、段階的な交通環境の改善に取り組みました。

 また、市民の健康寿命延伸に「未病センターいせはら」を開設。市民自ら健康をチェックし、保健師などからアドバイスが受けられる態勢を整えました。

 このほか、特産品や伝統工芸をPRする地域ブランド「日本遺産のまち 伊勢原うまいものセレクト」を立ち上げ、全国に向けて本市の魅力発信を開始しました。

―昨年10月で2期目も折り返しを迎えました。これまでの成果と今後優先的に取り組む施策をお聞かせください。

 本市の将来都市像である「しあわせ創造都市いせはら」の実現に向け、観光振興や子育て環境づくりなどの諸施策に取り組むことにより、人口維持や国内外からの観光客数増加など、一定の成果を得ることができました。

 今後、新東名高速道路などの広域幹線道路やインターチェンジの開通、東京オリンピック・パラリンピックの開催と、観光振興や企業誘致に向けた好機が訪れます。こうした機会を捉え、将来にわたる持続的な発展に向けて、本市の特徴や地域資源を生かしながら、地域産業の活性化や雇用確保に向けた新たな産業基盤の創出等を図ります。

 また、多くの市民が集い、憩える場として総合運動公園の再整備や医療機関と連携した健康づくり、子育て世代のニーズに応える子育て支援等に取り組み、多くの人から選ばれる魅力あるまちづくりを進めます。

―今年5月には改元、10月には消費税引き上げが予定されています。市内の景気活性化に向けた取り組みをご紹介ください。

 平成31年度は、改元という大きな節目を迎えます。二度にわたり延期された消費増税も実施される見込みです。更に翌年には、東京オリンピック等を控えています。来年度は、景気回復を加速させる可能性と減速させる可能性が混在しており、景気動向を例年に増して注視する必要があります。

 消費増税後の景気の落ち込みが懸念されますが、国では、軽減税率の設定やポイント還元、地域振興を図る景気対策などが検討されています。市域という限定した地域での景気対策には効果に限界があり、国による全国規模の対策に期待するところです。市としては国の動きに的確に対応し、ぶれることなく着実に第5次総合計画を推進し、市民生活の安全・安心の確保を図り、観光振興や新たな産業用地の創出に取り組んでまいります。

 市内商工業に対しては、商店会活動や企業活動等への支援を継続し、インターチェンジの開通により地域経済の活性化に向けた条件整備が進められる中、商工業者や関係団体と連携を図りながら景気に左右されない地域経済の持続的な発展を目指してまいります。

変わる伊勢原

―全国各地で大きな災害が発生しています。昨年は相互応援協定を結ぶ総社市も被害を受けました。今後の防災対策についてお聞かせください。

 2018年の世相を表す漢字は「災」でした。振り返ると、6月に大阪北部地震が発生し、ブロック塀の倒壊により児童が亡くなる痛ましい事故がありました。7月には西日本豪雨が発生し、本市と災害時の相互応援協定を結ぶ岡山県総社市も河川氾濫により甚大な被害が発生したため、本市から即時に応援職員を派遣し、現在も継続して行政事務支援を行っています。10月に入ると台風が相次いで上陸、24号は猛烈な暴風によって各地に被害をもたらしました。

 いつどこで大きな自然災害が発生するかわかりません。大災害が発生すると行政機能は著しく低下します。普段から市民一人ひとりが災害に備える「自助」と、いざという時に隣近所が助け合う「共助」が大変重要です。

 市では迅速な災害対応に万全を期すため、相互応援協定や災害時協力協定の拡大などの取組を更に推進するとともに、災害時に円滑な協力体制が構築できるよう受援体制の整備を図ってまいります。市民の皆さんには、日ごろの備えと防災訓練への積極的な参加をお願いします。

―予算査定も大詰めを迎えるころ。予算規模も毎年過去最大を更新していますが、新年度予算についてお聞かせください。

 平成31年度予算編成は、年末までに財政部局による調整を終え、政策的経費を決める市長査定に入る段階です。毎年、予算規模が過去最大を更新する要因の一つは、少子高齢社会の進展を背景に福祉的な経費の増加が止まらないためです。

 こうした経費は、市民生活の安全・安心に欠かすことができない経費ですので31年度予算にも必要額を計上しますが、市民の皆さんが市の将来に希望をお持ちいただける予算としてまいりたいと考えます。厳しい財政環境ではありますが、創意と工夫を持って、飛躍の年にしたいと考えます。

―団塊の世代が65歳以上となり3年が経過。今後、急速に進むであろう高齢化に向けてどのような対策をお考えですか。

 今年度は、元気な高齢者のボランティア活動を推進するため、介護支援ボランティアポイント事業やミニサロン、介護予防教室への支援に取り組みました。また、介護と医療が必要な方をサポートする専門職への支援のため、市内病院に在宅医療・介護連携相談支援センターを設置しました。

 このほか、介護保険サービス事業所や医療機関名簿を新たに掲載し「おたっしゃ情報誌」の充実を図りました。1月からは地域包括ケアシステム推進のため、身近な相談場所として高森地区に北部地域包括支援センターを増設します。来年度も、こうした取り組みを推進するとともに、増加する要介護認定者のための新たな施設整備への補助や、介護給付の適正化などに取り組んでまいります。

―来年度には新東名高速道路の開通が予定され、経済や観光の活性化が期待されています。市としての取り組みをお聞かせください。

 成瀬地域では、東部第二土地区画整理事業の工事が進み、立地企業の建築工事が一部始まりました。来年春頃から順次操業が開始される予定です。

 高部屋地域では、新東名ICの開設を間近に控え、IC周辺の上粕屋地区で産業用地創出に向けた取り組みを進めており、地元関係者のご理解を頂き、事業化に向けた更なる進展が図られることを期待しています。新たな土地利用は、今後の本市の発展を左右しますので、地域と一丸となって取り組んでいきます。

 新東名の開通によりアクセスが飛躍的に向上し、本市の産業に良い影響がもたらされます。現在、市が進める大山への教育旅行や横浜港に寄港する外国客船の観光客誘致など、多くの観光客を迎えることができ、インター周辺の大山・日向・比々多地区を始め市内各所に多くの観光客が訪れ、これまで以上の賑わいが期待できます。

 そのためには観光PRの強化と市域全体で観光客の受入体制づくりを更に進めていく必要があります。商工業者の経済活動が活性化する絶好の機会でもあり、地域経済の活性化のため、事業者の活動を継続的に支援してまいります。

―最後に市民に向けたメッセージをお願いします

 来年度は、伊勢原市の環境が大きく変わります。新東名(仮称)伊勢原ジャンクションが今年度中に開通し、来年度中には、待望のICが開通する見込みです。正式名称も近いうちに決定されると聞き及んでいます。この開通を機に、伊勢原が更に開けていく節目の年になります。伊勢原に、住み、働き、学び、訪れる、多くの皆様が「幸せを実感できるまち」を目指して取り組んでまいります。

聞き手/編集長・勝浦勝

完成間近の新東名高速で未来を語る高山市長(左)
完成間近の新東名高速で未来を語る高山市長(左)

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