伊勢原市消防本部で救急隊の隊長として勤務する救急救命士の小林和弘さん(47)が、7月3日付けで指導救命士に認定された。市消防本部によると同市内での指導救命士の誕生は初めて。
指導救命士は、2014年に国の「救急業務に携わる職員の生涯教育のあり方について」などに基づき、救急業務全般の質を向上させることを目的に定められた制度。
指導救命士は、地区のメディカルコントロール(MC)協議会や医療機関と連携し、救急救命士や救急隊員の指導・教育をはじめ、救急活動の事後検証などを行う。
指導救命士には、救急救命士や救急隊長としての実務経験、医療機関において280時間以上の病院実習、医師の具体的な指示が必要な特定行為(気管挿管や静脈確保など)について、26症例以上の成功施行経験を有するなどの要件を満たす必要がある。その上で、地区MC協議会の推薦を得て、県MC協議会に認定される。
地区MC協議会は、救急活動を円滑に行うことを目的にした機関。救急出動内容の医学的な検証などを行っている。県内には横浜市、川崎市、湘南地区、県北・県央地区、三浦半島地区の5つの協議会があり、伊勢原消防署は湘南地区の管轄。湘南地区には小林さんを含む15人の指導救命士が在籍し、県内には89人が在籍している。
人の役に立ちたい
小林さんは「人の役に立つ仕事に就きたい」と高校卒業後、消防学校を経て伊勢原消防署・南分署に消防隊員として配属された。その後同分署で5年間の勤務を経て、本署に。通信指令室で119番通報を受ける業務に3年間携わった後、救急隊に配属。救急活動する中で、自分も人命救助の力になりたいと2004年に救急救命士に。現在は救急隊の隊長を務めている。「自分の判断で人の人生が変わることもある。搬送した方の命が助かったり、無事社会復帰したことなどを後から聞くとうれしい」と話す。
消防本部によると、現在市消防には34人の救急救命士が在籍。中でも小林さんは1050時間を超える病院実習のほか、130超の救急処置を行うなど、知識や技術が豊富で、指導者としても適正であることから推薦したという。小林さんは「責任の重さを実感している。伊勢原の救急業務の質をさらに上げられるように頑張りたい」と意気込みを語った。
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