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伊勢原版 公開:2021年3月19日 エリアトップへ

特別インタビュー 「制度や施設、家族で話し合いを」 母親介護の新田恵利さんに聞く

社会

公開:2021年3月19日

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自宅で母親の介護を続ける新田さん
自宅で母親の介護を続ける新田さん

 「おニャン子クラブ」の中心メンバーとして活躍した新田恵利さん(53)は、2014年から神奈川県内の自宅で母親(92)を介護している。突然始まった介護生活の経験から「事前に家族で話し合い、介護の制度や施設を調べておくことが大切」とアドバイスする。

母が突然寝たきり

 --介護に至るまでの経緯を教えてください。

 「父は私がおニャン子クラブにいた17歳の時に亡くなっています。結婚後も神奈川県内で母と同居していましたが、2014年に背骨を圧迫骨折して入院しました。1カ月後に退院しましたが、寝たきりの状態で『要介護4』と認定されました。母はそれまで毎日散歩していたので、寝たきりで車いす生活になるとは想像していませんでした。突然始まった介護のために兄が仕事を辞めて同居し、私と在宅介護をすることになりました」

 --介護に直面して何を感じましたか。

 「要介護4では受け入れてくれるデイサービスが少ないことを初めて知りました。介護保険の制度や周囲にどんな病院や施設があるのかも分かっていませんでした。いざとなると、介護する側の精神的、時間的な負担が大きいので、事前に大まかでもいいので、介護の制度や病院、かかりつけ医などを調べておくことが大切だと思います」

 --当初の様子は。

 「役所へ行き、地域包括支援センターの存在を知りました。そこで教えられてすぐに介護用ベッドを用意。車いすで通れるようにするために、母の部屋を片付けました。食事やトイレは私と兄が対応しています。おむつの替え方などを学ぶ民間の『おむつフィッター』の資格も取得しました。最初から訪問入浴や作業療法士の方のリハビリなどはサービスを利用しています」

ブログで気持ち整理

 --ご自身はどんなお気持ちでしたか。

 「最初は頭や気持ちの整理ができず、自問自答の日々でした。介護を始めたことをブログに書くと気持ちが整理できました。書くことで情報を教えてもらったり、共感してくれる方がいることも分かりました。愚痴をこぼすこともありますが、それでまた頑張れるし、前向きになれます」

 --介護の現場や状況をどう見ていますか。

 「自分が介護するまでは『大変』『暗い』という印象がありましたが、現場の方からは明るい話や笑い話を多く聞きます。大変なことは多いですが、その分、喜びもあると思っています」

 --これから介護を考える方へアドバイスを。

 「頭で考えて心配するよりも、まずは家族で話し合い、国の制度や企業が提供するサービス、保険などの知識を増やしてほしいです。芝居でセリフを覚えるのと同じで、介護も必要に迫られたらできるものですよ」

家を工夫

 --介護のために家の工夫をされているそうですが。

 「家は2000年にバリアフリーで建てたものでした。1階に母と兄、2、3階に私と夫が暮らしています。建てる時にIHヒーターを付けるか悩みましたが、母のところはIH、私たちのところはガスにしました。母のベッド周りには窓を多くして外を眺められるようにしています」

 --最近の母親の様子は。

 「2020年8月に再び背骨を圧迫骨折しました。一時は痛み止めを飲んだ影響で血尿が出て、ご飯も食べられず、入院しました。血管がもろくなっており、ハイカロリーの点滴が打てません。その後は退院し、家では好きなものを食べてもらっています。それなので、退院後は数日、ホタテや中トロが続きました(笑)。多少、認知症の兆候が見られますが、家でテレビを見るなどして過ごしています」

 --新田さん自身の体調はいかがですか。

 「2013年にテレビ番組の企画で脳動脈瘤が見つかりました。3年後に手術をしました。さまざまなストレスが重なったことが要因だと思います。今でも定期的に検査をしていますが、もう問題ありません」

自分の時間でストレス解消

 --ストレスの解消法を教えてください。

 「介護で嫌なことがあったら、その場から離れることです。家の近くの喫茶店に行くだけでも気分が変わります。可能ならば、温泉などへ旅行することもいいですね。自分の時間を持つのが一番です」

 --熱海に購入した家はテレビ番組でも取り上げられていますね。

 「将来、私と夫が暮らすために、2017年に購入しました。自分たちでリフォームしようと、月1回は現地に行って作業をしています。最初は5年くらいで完成すると思っていましたが、まだ完成度は3割くらいですね。完成してここに暮らすことを人生の楽しみにしています」

介護体験を語る新田さん
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