市内日向地区で、およそ50年前まで採石されていた地産資源「日向石」が、桜台に竣工した和栄工業株式会社(小林英夫代表取締役)の本社エントランス受付カウンターに採用された。
同社は、ビルオートメーションを手がける企業。市内田中からの本社移転に伴い、社屋の設計を有限会社小山建築設計事務所(小山輝彦代表取締役)に依頼。建物は厚木市の株式会社小島組が施工した。
同事務所の一級建築士、荻野貴文さんが日向石の産業を復活させる民間プロジェクト、「サニーオン」の共同代表として活動していることから、受付カウンターに伊勢原産の日向石の活用を提案。「日向石の青い部分がとてもきれいで、エントランスに置くと来客者の目を引く」と小林代表取締役が快諾し、設置が決まった。荻野さんは「復活した日向石を建材として大々的に利用したのは初めて」と話す。
カウンターは、横幅1m40cm×高さ83cm、奥行き50cm。日向石を約2平方メートル使い、同プロジェクトの共同代表で、有限会社成瀬石材店の成瀬善之さんが、「切削」、「ノミ切り」、「割肌」の3工法を駆使して仕上げた。
小林代表取締役は「石のことは教えて頂くまで知らなかったが、私も伊勢原出身で初詣は日向薬師に行ったりするので地元に関連するものに愛着を感じる。すばらしいご縁を頂き、ありがたい」と話した。新社屋は8月16日(月)にオープンする。
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