市内綾西の商店街「綾西バザール」に5月15日ふれあい喫茶「花いちもんめ」がオープンした。同店は、地域資源を活用した住民による地域活性事業「コミュニティビジネス」の市内初のモデルケースとなる。
コミュニティビジネスは地域住民が地域の人材や施設などを活用し、ビジネスの手法で高齢化などの課題に取り組むもの。全国的な広がりをみせている。
綾西バザールに5月15日にオープンした「花いちもんめ」は、商店街内の空き店舗で「喫茶・レストラン事業」や、手作り品販売などに棚の一角を貸し出す「マイショップ事業」、定期コンサートなどの「イベント事業」も行う。スタッフ全員が地域住民のボランティアで、午前10時から午後4時まで、日曜・祝日は店休。市の「コミュニティビジネス支援事業」と県の「地域商業まちづくり総合支援事業」の補助制度を利用している。
店はオープンから3日間で、のべ200人が来店。マイショップ事業の売上も「好調です」とスタッフは話す。1日50食の日替わりランチ(500円)も高齢者や女性を配慮した野菜中心の献立で好評を博している。食事に訪れた婦人グループは会話に花を咲かせ「ヘルシーなメニューで美味しい」と話していた。
市商工振興課によると綾西は市内で最も高齢化の進んでいる地域。同課が2011年度にコミュニティビジネスの可能性などを問うアンケートを実施し、そこで地域の婦人らが「近隣の高齢者が外に出るきっかけ作りや、人通りが減り、シャッターの増えたバザールを何とかしよう」と昨夏奮起したのがきっかけ。仲間が集まり12人で準備会(野村耕司代表)を発足した。
メンバーは横浜市や東京都立川市の同ビジネス店舗を視察し、開店予定地で県の経営指導者を招いた勉強会も5回行った。補助金申請や業者とのやりとりなどもクリアし、高齢者が気軽に買い物、食事ができ、多彩な趣味をもつ婦人がもっているものを発信できる場が綾西に誕生した。野村代表は「あれこれ具体的なイメージでアイデアを出す女性と、書類や運営などビジネス面のノウハウを活かす男性の役割がうまく連鎖できた」と話している。
今後のイベントについて、乳幼児の親らのためのサロンやベビーマッサージ、高齢者のための「川柳とコーヒーの会」など企画を練っている。「自由にアイデアを寄せ合って地域のみんなで作っていきたい」とスタッフは話す。
ボランティアを募集
今後の課題は運営が全てボランティアで賄われているため、調理補助や配膳、アイデア発案やコンサート出演など「少しずつで構わないので、多くの人にボランティア協力してもらえたら」と野村代表は話す。老若男女問わず、ボランティアは随時募集している。
ボランティアや店についての問合せは「花いちもんめ」【電話】0467・76・8988まで。
補助金についての問合せは市商工振興課【電話】0467・70・5661まで。
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