つるし雛30個を公開展示 上土棚中の主婦4人が製作
上土棚地域に住む主婦仲間4人が、6年間で製作した30個のつるし雛を展示している。一同に集めて展示するのは今回が初めて。
製作したのは上土棚中在住の新倉友子さん、藤井恵美子さんら主婦4人。4人は30年来の仲で、家に集まったり、時折旅行にいくなどしてきた。6年ほど前に静岡県の稲取温泉へ旅行した際に、そこで開かれていたつるし雛の展示に感激。帰宅後、「自分たちでも作ってみよう」と本を参考に独学で製作を開始した。同温泉は「つるし飾り発祥の地」として毎年イベントを開いている。
主婦業の傍らで、少しずつ製作。集中しても飾りを一体作るのに1日はかかるという。1連に5から9個の飾りを付け、それを4本から7本程度つるして完成。傾かず、均等にそれぞれの人形がバランスよくつるされるよう調整するにも苦労する。「でも、作っているときは夢中になって悩み事も吹き飛んだし、こうしてみんなで一緒にお喋りしながら作るといつも楽しい」と藤井さん。主婦業の癒しとして、つるし雛づくりはいつしか大切な時間となっていた。
飾りは、「桃」は女の子の厄払いや長寿願い、「巾着」はお金が貯まるように、などそれぞれに意味が込められている。種類の異なる飾りを連ねたものや、毬のみのもの、男の子用の飾りなど、少しずつバリエーションを増やし、挑戦してきた。作るごとに腕を上げ、友人や知人にプレゼントしたりもしてきたという。
現在も古い着物などを集めて新作の製作に励んでいる。数年前は見ていた側から、今では見せる側に。「飽きちゃうかと思ったけど、楽しくてまだ続いています」と新倉さん。「興味があればご覧いただけたら」と話している。新倉さんの自宅(上土棚中2の15の48)で公開している。要事前連絡。観覧希望の人は新倉さん【電話】0467・78・3788へ。