綾瀬西高校(笹谷幸司校長)が、生徒の自転車事故を減らそうと通学環境改善交渉を相鉄バス(株)に行い、通学時間帯1便の時刻表改定にこぎつけた。背景には、同社が4月から開始した新サービスの影響もある。
綾瀬西高校では、兼ねてよりスリップやブレーキかけ遅れなどによる自転車事故が多発していた。海老名駅からの発着数が多いバス停は徒歩20分ほどかかる国分寺台と遠く、最寄バス停「瀬端橋」は本数が少ないため、交通の便が悪く自転車通学の生徒が多いためだ。定期券がどちらか決まった便しか使えないという不便さも要因の一つだった。
校長室で「何とかして欲しい」と話す生徒を見た笹谷校長は、昨年10月に相鉄バスに交渉に赴く。「バスを使いたい生徒の潜在数を知りたい」という同社の要請に応え、全校生徒へのアンケート調査を行った。
全校生徒800人中500通が集まったアンケートには、「瀬端橋を増やしてくたら使いたい」という声が多く寄せられた。この結果を受け相鉄バスは、海老名駅発8時18分のバスを登校に間に合う8時9分に改定。「今後の利用状況を見て、できる範囲で協力していきたい」と、同社は話す。
今月から金額式定期券が始まり、瀬端橋と国分寺台の両方を1つの定期で利用することができるようになった。「バス通学が増えて、事故が減ってくれれば。便が増えれば地域の方々にもメリットのある話なので、今後も交渉を続けていきたい」と笹谷校長は話した。