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綾瀬版 公開:2015年7月10日 エリアトップへ

開始10年 高まる役割と課題 ファミリーサポートセンター

社会

公開:2015年7月10日

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林さん宅で楽しそうに昆虫図鑑を見る子どもたち。母親の迎えが来るまで兄弟3人とも自宅のようにくつろぎ、遊んでいた。
林さん宅で楽しそうに昆虫図鑑を見る子どもたち。母親の迎えが来るまで兄弟3人とも自宅のようにくつろぎ、遊んでいた。

求められる「地域の力」

 市社会福祉協議会が市の委託を受け行っている子育て支援事業「ファミリーサポートセンター(ファミサポ)」が、今年で10年を迎えた。最初30人だった利用登録者数は、需要の高まりを受け現在334人と大きく増加。一方、ニーズの多様化など社会環境の変化による課題も抱えている。

 ファミサポは母親の就労を支援する傍ら、地域と親子の繋がりを創出するための取組みとして2005年に立ち上がった。利用会員30人、預かりを行う援助会員17人、その両方に登録する会員7人から始まった。

 社協の担当によると当初は病院や美容院、学校行事参加の際など一時的な預かりが主だった。しかし、共働き世代や核家族の増加など社会状況の変化を受け、利用方法は仕事の間の預かり中心に移行。利用登録者数は10倍以上に増えている。

 保育士を務める高橋博子さんも、その一人。4年ほど前に仕事復帰した時から由紗さん、紗里さん、良斗くんの3人の子どもを、林由紀子さん(73)に預けている。「実家は遠いし、近くに頼れる身内もいない。頼れる存在なので、とてもありがたいです」と高橋さんは話す。

 「母子家庭で4人の子どもを育ててきたので、働きながら子育てする母親の気持ちが良くわかる」。一番下の子どもが障害を持ち、これまで様々な面でボランティアに助けられてきたという林さんは、「次は自分が今の母親の助けになれば」という思いが強い。預けられた子どもたちは、たまに喧嘩もするほど自宅のようにくつろぎ遊んでいるという。

 利用者が拡大し子育て世代の一助になっている一方、新たな課題もある。利用者数に対する援助会員の不足と、ニーズの多様化だ。預かりを行うボランティアは17人から90人と登録数を大幅に増やしているが、「足りていないのが現状」と市社協の担当者は話す。

 自宅までや習い事への車の送迎を希望する利用者が増えていることで、全ての要望に応えるのが難しいのが実情。また、単純な人員不足だけでなく、免許や車を持たない家庭が増えたこと、これまで最も動くことができた60〜65歳が定年後に再就職するようになったことなど、社会状況の変遷も背景にある。

 「皆さんのニーズに完璧に応えられないのが一番の悩み。年によって利用状況は変わるので人数はもちろん、いかにまんべんなく各地域の援助者を増やすかが大きな課題」と担当者。市社協では利用会員と共に、子育て支援を行う援助会員も随時募集している。

 問合せは同センター【電話】0467・77・8667へ。

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