市内初の歴史学習施設「神崎遺跡資料館」(吉岡3425の5/【電話】0467・77・0841)が、5月1日に開館した。館内には出土品や、当時の暮らしを再現した模型などが展示されるほか、遺跡にちなんだ各種体験学習が実施される。施設と合わせ整備が進められてきた「神崎遺跡公園」は、2017年度中の開園を予定している。
同資料館は、国指定史跡「神崎遺跡」の公園整備に合わせ計画された。昨年度から工事が始まり、公園に先駆け開館した。
建物は地上2階建てで、遺跡南西に隣接している。1階では綾瀬に人が住み始めた頃から現代に至るまでの歴史を、パネルや映像で紹介する。2階には、かめや壺、高坏など出土品に加え、一部を削り取り復元した実物大の環濠や、当時の再現模型などを展示。バルコニーからは遺跡公園を一望することができる。
また、館内では事前申込で随時体験可能な「まが玉作り」をはじめ、火おこし・土器作り・土器型クッキー作り・弓矢作りなどの教室や、講演会開催も予定している。希望者にはオリジナル学習ノートを配布するほか、毎月第1日曜の午前10時と午後1時の2回、30分程度の遺跡説明も行われる。
オープンに先立ち、4月27日には関係者らを招いた「開館式」が行われ、高島勝美副市長や綱嶋洋一県議会議員、青栁慎市議会議長らも列席した。テープカットと式典のあと、招待者らは館内を見学した。
弥生時代の環濠集落
神崎遺跡は今から約1800年前に存在した弥生時代の集落。周囲に深い溝を巡らせた「環濠集落」という村で、調査では18基の住居跡が発掘されている。
出土した土器の95%が東海地方の形態に酷似し、住居跡にも影響が見られることから、「日本」という国家が成立する前に200Km以上を人々が集団で移住した事実を示し、かつ集落全体がほぼ完全な形で残っていることから希少性があるとして、2011年に国指定史跡に指定されている。
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