現役時代の経験を活かし、市内外で造園家として活躍する 鬼塚 章園(しょうえん)さん 寺尾北在住 67歳
多くの花でまちを彩る
○…市内在住の造園家。すでに現役を引退しているが、今は経験を活かし様々な活動を行っている。栄区が主なフィールドで、「紫陽花の会」でアドバイザーを務めており、先日開催された「栄区あじさい展」にも携わった。他にも地域の緑化を進める「湘南桂台みどりの会」での講師や、桂台地域ケアプラザ周辺の緑の環境整備に取り組む「みどりの仲間づくりの会」の代表も務めるなど、精力的に動いている。
○…綾瀬に越してきたのは昨年2月。余命宣告寸前の病を患い、港南区で一人暮らしをする父を心配した長男に「近くにきて欲しい」と言われ、寺尾北に。「来た時は病気療養で過ごすことになると覚悟していた」と、当時の心境を話す。しかし、自ら取り組んできた健康への取り組みが功を奏したのか、綾瀬にきてからみるみる回復。3カ月後には良くなっていたという。「自然豊かな環境も良かったのかな」と大きく笑う。
○…大学で造園を学び、不動産会社で庭や公園、街路樹などの設計・施工に従事した。1989年の横浜博覧会では、会場の花や緑のまとめ役を担当。「この時に花についてすごく勉強しました」。その後、独立して環境デザイン事務所を立ち上げ、八景島の緑地環境などを設計している。趣味は小さい頃から好きな戦艦模型で、「小5から始めて、まだ完成していないものもある。飛鳥に乗って、細部を観ながら飛鳥の模型を作ることが夢」と朗らかに語る。好きが高じて、船をイメージした花壇を作ったこともあるそうだ。
○…地域に馴染みたいという思いから綾瀬市シルバー人材センターに登録し、深谷中に整備された「陽だまり公園」の基本設計を描いている。他のスタッフと共に貰った廃材を活かす方法を考えながら作り上げる作業を、「現場感覚で面白い。造園の醍醐味」と声を弾ませる。「今後も機会があれば、綾瀬でも活動していきたい」と目を輝かせる。