取内の森(市内落合北)の入り口付近で、準絶滅危惧種に指定されている「タシロラン」の群生が、初めて確認された。
ラン科トラキチラン属のタシロランは、落葉などから養分をもらい根に菌類を共生させる腐生植物。葉緑素を持たないため、菌類を介し養分を吸収する。
1906(明治39)年に見つかった植物で、発見者が田代善太郎であることから、この名がついた。県内では1958年に、三浦半島で初めて確認されている。
森を管理するキツツキの森管理委員会では、「散策路に敷いたチップに付いてきたものと推測される」と話している。同委員会によると、花は6月下旬ころに咲きはじめ、10日ほどで枯れてしまうという。