リオ2016パラリンピック 車いすバスケ日本代表チームのトレーナーを務める 山下 正信さん 小園在住 36歳
日本代表 陰から支える
○…トレーナーとして、東京の車いすバスケチーム「NO(ノー) EXCUSE(エクスキューズ)」に13年ほど前から携わっている。日本代表チームのヘッドコーチに就任した同チームヘッドコーチに、「一緒にやってほしい」と4年前から打診されていたという。「本業の目処が立たないことには」とやりたい気持ちを抑え返事を保留してきたが、現場を任せられるスタッフが育ったこと、「トレーナーが1人じゃ足りない」と熱いオファーを受け続けていたことから決意を固め、昨年から携わっている。
〇…寺尾釜田の「うさぎ整院・骨鍼灸院」と海老名市国分寺台の「いるか鍼灸整骨院」のオーナーで、院長として現場にも出ている。車いすバスケとの出会いは、独立前に千葉で勤めていた整骨院のオーナーからの紹介。もともとトレーナー業に興味があり、これを機に関わるようになった。「今、チームは日本一まであと一歩のところまできている。がんばっている選手たちに自分も勇気をもらっています」と、やりがいを語る。
〇…中学まで海老名で過ごし、高校の時に綾瀬に。野球少年で、小・中学生の頃は甲子園を夢見ていたという。「高校で現実を知りました」と話すが、ここに今の原点が。「叶わなかった夢を託しているのかも」。自分がサポートするチームが日本一に輝く日を楽しみにしている。忙しい日々の癒しは、2歳になるトイプードル。「もう、可愛くて」と満面の笑みを見せる。
〇…トレーナーの仕事は選手の体だけでなく、備品や食事の管理まで多岐に及ぶ。リオを目前に控えた今は、ひと月の半分近くを遠征や合宿で不在にしている。「活動を許してくれているスタッフには、感謝しかありません」と頭をかく。メダルを狙えるギリギリのラインだという日本代表チーム。「手を抜かず、全力でサポートしたい。結果が出れば、もっと競技が盛り上がるはず」と語る瞳は、4年後の東京五輪も見据えているようだ。