かながわ観光大賞で優秀賞を受賞したABF実行委員会の初代会長を務めた 斉藤 隆訓さん 早川城山在住 47歳
苦労を楽しみ、自分の血肉に
○…「光・食・文化の祭典〜Ayase Baseside Festival〜」(ABF)は、「郷土愛と非日常の提案」をコンセプトに、綾瀬の人に地元を好きになってもらおうと企画された。これに観光創出と商工業の発展という方向性が乗り、現在の形に至る。「参加者と準備する側、双方が楽しみながら継続できるものにしたかった」。そこには「市民が誇りに思えるまつりを創出したい」という強い思いがあった。
○…6年前に発足した検討委員会から参加し、取りまとめ役を務めた流れで実行委員会の会長に。継続できるシステムを3年で作ることを、当初から目標に定めていた。これに伴いメディア(広報)、グルメ、ステージ(宝発掘)の3部会制を構築。それぞれが管理を円滑に進める手法「PDCA」を用い、運営基盤を作り上げた。「プレッシャーが大きい中で、各部会長に就いた市民活動経験者の存在が大きかった。とても助けられました」と話す。
○…ものづくり企業「斎藤樹脂工業(株)」の2代目社長。まちづくりに携わったきっかけは、35歳で入った綾瀬青年会議所だった。卒業後、仲間と共に「ブタッコリ〜推進委員会」を立ち上げ、以後様々な活動に携わる。「このまつりもそうですが、ブタッコリ〜やブタロケ隊など、0から1を作る作業はとても勉強になりました。会社経営にも役立っています」と話す。
○…昨年、会長の座を後任に譲り、自身は副会長として携わっている。「認知度が上がってきたことを実感している。ここまでのものにできたのも、同日開催をご配慮いただいた緑化フェアや行政、商工会、スタッフなど周囲の協力があってこそ。活動を許してくれた家族にも感謝です」と笑顔を見せる。ABFの今後の課題は、どう規模を発展させていくか。「NHKとか全国ネットに取り上げられるようなものにできたら」。苦労を楽しみながら、新たな形を模索していく。