先生は地域の大人 愛川高の社会福祉学習
県立愛川高校で地域と連携した福祉教育が進められている。学んでいるのは同校で「社会福祉基礎」を選択した2年生31人。地域の大人が講師を務めることで、礼法やマナーなども変化があらわれてきたという。
「ユニバーサルデザインへの知識理解」というテーマでこの日の授業で教壇に立ったのは、愛川町点訳友の会(横須賀久恵代表)のメンバー3人。今年度講師を担当するのは、1月の点字学習に続いて2回目で、生徒たちにもおなじみの顔。
ユニバーサルデザインとは年齢や障害などに関係なく、誰もが使いこなせるようにと考えて作られた製品等のこと。授業が始まるとメンバーたちは靴下、シャンプー、トランプ、時計、教科書などを袋から取り出し、生徒たちに回していく。
その後「何にきづきましたか」「どんな工夫がされていますか」と発言を求めた。
そこには生徒たちが学んだばかりの点字。前回授業後のアンケートでは「点字の大切さを知った」「身近な所で点字が人をサポートしている」などの感想があがっていた。
今回の授業で社会の中でいろいろな製品に点字が使われていることにあらためて気づいた様子だった。
人を想う優しさ広がって
この教科は地域の中のバリアフリーを考え、人への思いやりなど実践へとつなげることが目標。生徒たちは4月から手話・車いす・ボランティアなどを学んできた。地域の福祉活動団体など外部講師を招いた学習は昨年度から始まったもので、知識習得はもとより、礼法やマナーを確認させる意味もある。今後授業では、昇降口にある校舎内案内図に貼る点字シールを作成するという。
最後に同会の馬場さんは「授業後の感想などに皆さんの優しい気持ちが表れていた。そうした優しさがもっともっと、広がっていけば嬉しい」と話していた。
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